【2026年度】介護保険最新情報のポイントを図解付きで解説【7月10日更新】

介護保険情報
更新情報(2026年7月10日)

介護保険最新情報を追加しました。
Vol.1521
Vol.1522

ヒトケア
ヒトケア

こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケアです。はじめての方は、「ヒトケアの仕事術」活用ガイドをご覧ください。

ケアマネさん
ケアマネさん

介護保険最新情報が多すぎて、内容を追いきれません…。

本記事では、2026年度の介護保険最新情報を図解付きわかりやすく解説しています。
随時情報を更新していきますので、ブックマークしてご活用ください。
※2025年度はこちら


当サイトで紹介している各種テンプレートは、以下の記事にてセット販売しています。

令和7年度および令和8年度の「介護職員等処遇改善加算の実績報告書(別紙様式3)」のエクセルファイルにおいて、計算式の誤り等が修正され、新しい様式に差し替えられました。今後の実績報告では、必ず最新版の様式を使用してください。

今回の修正は、計算式の誤りや入力時の不具合を解消し、事業所の事務負担を軽減するためのものです。具体的な変更点は以下の通りです。

対象年度修正対象シート修正された主な内容
令和7・8年度共通基本情報入力シート郵便番号の記載欄を計画書と同様の体裁に修正
令和7・8年度共通別紙様式3-1職場環境等要件の必要数チェック時、印刷範囲外の注意表示が消えるよう修正
令和8年度のみ別紙様式3-1職場環境等要件「㉔の2」のチェックが正しく必要数に計上されるよう修正

本事務連絡による実務への最大の影響は、「実績報告書の作成にあたり、過去にダウンロードした古いエクセルファイルを使用してはならない」という点です。
すでに旧様式で作業を進めていた事業所は、計算エラー等による手戻りを防ぐため、直ちに厚労省サイトから最新版(7月8日差替版)を再ダウンロードし、移行作業を行ってください。

特に令和8年度から新規対象となった「訪問看護等」の事業所には、特例要件等を満たした場合の記入方法に関する重要なメモが追加されています。
該当サービスの場合は必ずメモを確認しましょう。
また、該当しない要件のセルが空欄やグレーで表示されるなど、視覚的なナビゲーションが改善されているため、新様式を使えば入力時の迷いが減り、事務負担の軽減につながります。

対象事業所実務上の対応アクション
すべての算定事業所すでに旧ファイルをダウンロードしている場合は直ちに破棄し、最新版(7月8日版)を取得して作成し直す
訪問看護等の新規対象サービス様式内に追加された「特例要件」等の記入方法に関するメモを必ず一読してから入力する

介護保険最新情報 Vol.1522 「介護職員等処遇改善加算に関する様式例の一部差替について」

住宅改修・福祉用具の給付点検に向けた自治体向け手引きの改訂や、福祉用具貸与事業所向けの「OJTマニュアル」、多職種連携の役割を示す報告書が公開され、現場の適正な運用ルールと教育体制の標準化が進められます。

名称主な対象者目的・活用方法
点検・調査の手引き(第二版)保険者(自治体)住宅改修・福祉用具の適正な給付判断、点検・調査の強化
OJTマニュアル・指導ガイドライン福祉用具貸与事業所新人職員の事業所内教育体制整備、入職1年での独り立ち支援
多職種連携モデル研究事業報告書ケアマネ・福祉用具貸与事業所介護予防支援や退院・退所時におけるケアチーム内での連携強化
提案の手引書(第3版)・チェックシート製造・開発事業者、自治体新たな福祉用具の種目追加等の妥当性検討および提案の質向上

今回の通知は、ケアマネジャーおよび福祉用具貸与事業所にとって、日々の業務プロセスや事業所内の教育体制に直接的な影響を与える重要な内容を含んでいます。

まず、保険者(自治体)向けの点検手引きが改訂されたことにより、住宅改修費や福祉用具購入・貸与の申請に対する自治体のチェック体制がより厳格化・標準化されることが予想されます。
ケアマネジャーや施工業者は、事前の理由書作成やアセスメントにおいて、「なぜその用具や改修が必要なのか」という根拠を、地域の実情や給付判断基準に照らし合わせてこれまで以上に明確に記載することが求められます。
不十分な記載は差し戻し等の原因となり、利用者のサービス導入遅延に直結するため実務上の注意が必要です。

次に、福祉用具貸与事業所においては、新人教育の在り方が明確に示されました。
新たに提供された「OJTマニュアル」および「OJTによる指導チェックリスト」を活用することで、外部研修への参加や商品知識の収集に留まっていた教育から、事業所内での体系的な現場指導(OJT)への移行が強く推奨されています。
3か月ごとに業務習熟度や進度を確認し、入職から1年程度で自立して適切な提案ができる専門職を育成する体制づくりが各事業所の急務となります。

さらに、多職種連携に関する調査報告書では、介護老人保健施設などからの退所時支援において、福祉用具専門相談員が果たすべき役割が強調されています。
ケアマネジャーは退所時のカンファレンス等の場において、専門相談員を早期からチームに組み込み、円滑な在宅移行に向けた協働を行うことが質の高いケアマネジメントに繋がります。

実務上の変更点具体的な対応アクション
申請・点検の厳格化自治体の給付判断基準を再確認し、アセスメントや申請書類の根拠をより具体的に記載する
新人教育の体系化事業所内で「OJT指導チェックリスト」を導入し、定期的に目標のすり合わせと進捗管理を行う
退所時支援の連携施設からの在宅移行時に、福祉用具専門相談員の専門的知見をケアチームで早期から活用する

介護保険最新情報 Vol.1521「介護給付適正化における住宅改修等の点検および福祉用具購入・貸与調査の取組促進について 等」

令和8年7月31日までに新LIFE(国保中央会運用)への移行作業を完了させないと、8月以降のLIFE関連加算が一切算定できなくなります。

移行の3ステップ具体的な作業内容留意事項
1. 準備電子証明書の取得およびインストール電子請求受付システムのID・パスワード確認が必須です。
2. 移行旧LIFEで「データ移行実施」を実行旧LIFE側での操作となります。
3. 再登録新LIFEで各種情報を再入力利用者情報の再入力まで終えて利用開始となります。

LIFE関連加算(科学的介護推進体制加算など)を算定している事業所にとって、新LIFEへの完全移行は最優先の経営課題です。
7月31日までに移行が完了しないと、8月以降の加算要件を満たせず、大きな減収に直結してしまいます。

現場でのシステム移行作業は決して単純なものではありません。
まず電子請求受付システムでのID・パスワード確認や、適切な電子証明書のインストールなど、事前の環境構築に時間を要します。
もしパスワードを紛失していると再発行に日数がかかるため、期限直前の着手は極めて危険です。

また、7月分の様式データは8月10日までに「新LIFE」で提出する必要があります。
月末月初は通常の介護業務やレセプト請求業務で現場が多忙を極めるため、ギリギリのスケジュールはトラブルの元となります。
管理者は直ちに担当者へ現在の移行状況を確認し、未完了の場合は本日中にマニュアルの確認と電子証明書の状況チェックに着手させてください。

重要スケジュール必要なアクションと影響
令和8年7月31日まで新LIFEへの移行期限。未完了の場合は8月以降加算算定不可。
令和8年8月10日まで7月サービス提供分のデータを「新LIFE」で提出する期限。
令和8年9月1日旧LIFEシステム(厚労省運用)の完全停止。

介護保険最新情報 Vol.1520 「公益社団法人国民健康保険中央会運用 LIFE への移行に係る再周知について」

2026年6月の介護保険最新情報

市町村が総合事業をデータに基づいて評価・見直しするための「改修版ワークシート」と、民間企業等の参入を促すための各種「手引き・ガイドブック」が公表されました。

公表されたツール・資料主な対象者目的・現場への波及
改修版 総合事業ワークシート市町村担当者既存データのグラフ化による課題抽出。地域ごとのサービス見直し・再編につながる。
都道府県PF構築の手引き Vol.2都道府県・市町村多様な主体(民間企業等)が参画できる基盤整備。地域資源・インフォーマルサービスの多様化が進む。
食の支援PFガイドブック市町村・多様な主体「食」を切り口とした生活支援体制の構築。配食や見守りなど複合的なサービスの連携が促進される。

今回の通知は、市町村における総合事業の展開が今後どのように変化・拡充していくかを示す重要なサインです。
市町村が新たに提示された改修版ワークシートを用いてデータ分析を行うことで、各地域の課題が明確に可視化されます。
これにより、第10期介護保険事業計画に向けた総合事業の見直しや、地域の実情に応じたサービス再編が急ピッチで進むことが予想されます。

また、プラットフォーム構築の手引きや「食」に関するガイドブックが整備されたことで、民間企業やNPOなどの異業種によるインフォーマルサービス(配食、買い物支援等)の参入が強く後押しされます。

現場のケアマネジャーは、生活支援コーディネーターと密に連携し、次々と生まれる地域資源を的確に把握してケアプランへ組み込む力がより一層求められます。
介護サービス事業所にとっても、地域の多様な主体と協働し、保険外サービスを絡めた柔軟な事業展開を模索する絶好の機会となります。

職種・事業所今後の具体的なアクション
ケアマネジャー生活支援コーディネーターとの情報共有を強化し、新設される民間・NPOの生活支援サービスをいち早く把握する。
介護サービス事業所市町村の事業見直しの動向を注視し、他業種や地域住民と連携した保険外・独自のサービス展開を検討する。

介護保険最新情報 Vol.1519「(改修版)総合事業の充実に向けたワークシート」について(周知)、「都道府県プラットフォーム構築の手引き Vol.2」について(周知)、「食の支援を通じて人や地域がつながるプラットフォームガイドブック」について(周知)

ケアマネジャーの資格更新制廃止と厳格な新研修制度の義務化、過疎地等における基準緩和サービスの創設、および登録有料老人ホームにおける新たなケアプラン作成枠組みが始まります。

主な改正項目概要施行時期の目安
ケアマネ資格見直し更新制廃止・新研修制度の義務化公布日から1年6ヶ月以内
有料老人ホーム登録制一定要件の有料老人ホームを登録制へ移行公布日から2年以内
登録施設介護支援登録有料老人ホーム独自のケアプラン作成枠組み公布日から3年以内
特定地域サービス過疎地等での特例基準によるサービス提供令和9年4月1日等(順次)

今回の改正で現場の実務に最も大きなインパクトを与えるのは、「ケアマネジャーの資格更新制の廃止」とそれに伴う「事業所の研修受講管理義務」の創設です。
これまで個人の負担となっていた有効期間ごとの更新手続きがなくなる一方で、都道府県知事が指定する新たな法定研修の受講が厳格に義務付けられます。
正当な理由なく研修を受講しないケアマネジャーには、「1年以内の業務禁止命令」という非常に重いペナルティが科される可能性があります。

さらに、この責任は個人だけでなく雇用側にも及びます。事業所側にもケアマネジャーに研修を受講させるための措置を講ずる義務が課され、違反した法人は都道府県からの勧告や法人名の公表、最悪の場合は指定取消しなどの厳しい処分の対象となります。
これにより、ケアマネジャーを雇用する法人は、事業所主導での研修計画の策定、確実なスケジュール管理体制の構築が必須の実務タスクとなります。

また、過疎地等で事業を展開する法人にとっては「特定地域居宅サービス」の創設が重要な転換点です。人員・設備基準の壁によってサービス展開が困難だった地域でも、自治体の条例に基づく基準緩和により、柔軟なサービス提供と報酬算定が可能になります。
加えて、有料老人ホームにおいては「登録有料老人ホーム」制度が新設されます。これに伴い、登録施設内で完結する独自のケアマネジメント枠組み(登録施設介護支援)が始まります。
住宅型有料老人ホーム等を運営する法人は、新しい枠組みへの移行や提供体制の見直しを中長期的に検討する必要があります。

影響を受ける対象実務上の対応・具体的なアクション
居宅介護支援事業所ケアマネジャーの新法定研修の受講スケジュール管理、未受講による指定取消リスクの排除
訪問介護事業所など「夜間対応型訪問介護」の廃止に伴う、既存利用者のサービス切り替えや他サービスでの代替準備
過疎地域の事業所基準緩和による「特定地域居宅サービス」への参入検討と、事業エリアの自治体条例の動向確認
有料老人ホーム運営法人新たな「登録施設」要件の確認と移行検討、施設内での「登録施設介護支援」体制の構築準備

介護保険最新情報 Vol.1518 「社会福祉法等の一部を改正する法律の公布について(通知)」

次期介護保険制度の改正および介護報酬改定に向けた基礎資料とするための2つの調査(医療連携、離島・中山間地域等)が開始され、対象施設・事業所へ調査票が送付されます。

【令和8年度 調査の概要】

調査テーマ実施主体調査票発送時期提出期限
高齢者施設等と医療機関の連携体制、協定締結医療機関との連携状況等株式会社日本能率協会総合研究所6月30日7月31日
離島・中山間地域・豪雪地帯等における各種加算等の在り方株式会社三菱総合研究所7月中旬頃未定

調査対象となるのは、「医療機関との連携体制」を構築している高齢者施設等、または「離島・中山間地域等」に所在し加算を算定している事業所です。
調査票が届いた場合、日頃の業務負担や連携の実態を国へ直接届ける絶好の機会と捉えてください。次期報酬改定の算定要件や評価に直結するため、事業所運営において非常に重要です。

特に「医療連携」に関する調査では、急変時対応や協定締結医療機関との具体的な連携実態が問われます。
管理者単独で抱え込まず、現場の看護・介護スタッフと事前に情報共有しておくことがスムーズな回答に繋がります。
また、「離島・中山間地域等」の調査は、人材不足や移動コストなど地域特有の実情を訴え、加算要件の緩和を求めるための強力なエビデンスとなります。

本調査は提出期限を過ぎても回答が受け付けられます。
未回答のまま放置せず、現場の実態に即した報酬体系を実現するため、以下の体制で確実に対応してください。

【調査対応のためのアクションプラン】

担当者求められるアクション
管理者・施設長調査票の受領確認、全体への協力要請、回答スケジュールの調整
現場スタッフ(看護・介護)医療機関との実際の連携状況、急変時の対応課題などのリアルな実態の共有
事務担当者提出期限(遅れても提出可能)の管理、正確なデータ入力および提出作業

介護保険最新情報 Vol.1517 「令和6年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査(令和8年度調査)への協力依頼について」

高額介護サービス費や高額介護予防サービス費の算定に用いる政令上の基準額が引き上げられ、令和8年8月サービス利用分から新しい基準が適用されます。

制度対象となる費用旧基準額新基準額適用開始月
介護保険高額介護サービス費等809,000円826,500円令和8年8月利用分〜
各種医療保険高額療養費など806,700円826,500円令和8年8月診療分〜

今回の政令改正は、一定以上の所得がある層における高額介護サービス費等の自己負担上限額を算定するための基礎数値が引き上げられることを意味しています。
これは、対象となる一部の利用者において実質的な自己負担上限額が引き上がり、結果として後から払い戻される金額(還付額)が減少する可能性があるということです。

利用者の自己負担割合(1〜3割)そのものが即座に変わるわけではないため、月々のサービス利用時の窓口支払い額には直接影響しません。
しかし、高額介護サービス費の支給を定期的に受けている利用者(主に現役並み所得などの層)から、「口座に振り込まれる還付金が以前より減った」といった問い合わせがケアマネジャーや事業所に寄せられる可能性があります。

新基準の適用は「令和8年8月利用分」からです。実際に8月利用分の実績に基づいて市町村から支給が行われるのはその数ヶ月後になるため、秋以降に利用者が変更に気づくケースが想定されます。
担当のケアマネジャーや相談員は、国の方針で算定基準が変わった事実を簡潔に説明できるよう準備し、詳細な金額については市町村の介護保険窓口を案内する体制を整えておくことが重要です。

現場の対応アクション内容時期
対象者の把握現役並み所得など、高所得層に該当し得る利用者の事前把握令和8年7月頃まで
説明の準備「8月利用分から国の基準が変わり、高額介護サービス費の還付額が変更になる場合がある」という説明の準備随時
問い合わせ対応市町村からの通知や振込内容に関する質問への一次対応と、市町村窓口への案内令和8年10月頃〜

介護保険最新情報 Vol.1516
「健康保険法施行令等の一部を改正する政令の公布について(通知)」

特養(介護老人福祉施設)において、配置医師と外部の協力医療機関(外部医師)がそれぞれ算定できる医療保険と介護保険の区分ルールが整理・明確化されました。

医師の区分初・再診料、往診料投薬・注射・検査・処置などがん末期・看取り対応
配置医師×(介護報酬で評価)○(医療保険で評価)×(介護報酬で評価)※例外あり
外部医師○(緊急・専門外の場合)○(所定の要件を満たす場合)

今回の見直しにより、特養における医療行為の費用請求トラブルを防ぐための実務上の判断基準が明確になりました。
現場のケアマネジャーや施設職員は、入所者の急変時や専門的な治療が必要になった際、誰が(配置医師か外部医師か)どのような医療行為を行うかによって、費用が介護報酬内で完結するのか、別途医療保険での算定(自己負担の発生)となるのかを、事前に家族へ正確に説明する責務があります。

実務上の大きな変更点となるのが、外部の協力医療機関との連携要件です。
ICTを活用して入所者の診療情報や急変時の対応方針を常時共有できる体制を構築していれば、必須となるカンファレンスの回数は「年1回以上」へと大幅に軽減されます。
一方で、ICT連携がない場合は原則「年3回以上」の実施が求められます。
施設管理者は、自施設のシステム環境を見直すとともに、提携先医療機関との情報共有ルールや年間スケジュールを早急に再構築する必要があります。

ICT連携の有無求められるカンファレンス頻度備考
あり年1回以上診療情報等をICTで常時確認可能な体制があること
なし年3回以上※※往診を年に2件以上行った場合は年1回以上で可

さらに、末期がん患者や看取り期の対応では、「看取り介護加算(Ⅱ)」の算定有無や、往診する外部医師の所属要件(協力医療機関や在宅療養支援診療所等であるか)によって、訪問診療料や死亡診断加算などの算定可否が複雑に分岐します。
現場としては、算定漏れや過剰請求による返還リスクを防ぐため、配置医師・協力医療機関・施設内看護職員・医療事務担当者の間で、どのケースで誰が介入するのかを可視化した独自のフローチャートを作成し、日々の運用を徹底することが求められます。

介護保険最新情報 Vol.1515 「介護老人福祉施設等における診療行為に係る報酬の給付調整」に関するリーフレットの一部見直しについて(周知依頼)

科学的介護情報システム(LIFE)の活用に向けた研修会が開催されるため、事業所内で受講対象者を選定し、速やかに参加の準備を進める必要があります。

本通知は、介護事業所における科学的介護情報システム(LIFE)の適切な導入および活用を推進するための研修会開催の案内です。
資料から、研修会には「グループワーク」が含まれることが確認でき、単なる座学にとどまらず、実際のデータ入力やフィードバック票の活用手法、他事業所との実践事例の共有など、現場の課題に直結した実践的な内容になることが読み取れます。

LIFEを活用した加算の算定や、データに基づく科学的なPDCAサイクルの構築は、今後の介護サービス運営において必須の取り組みとなります。
特にフィードバックデータをケアプランや日々のオペレーションにどう落とし込むかについて、多くの事業所が課題を抱えています。今回の研修会は、これらの解決策となるノウハウを直接得られる貴重な機会です。
事業所のサービス品質向上を図るためにも、以下の対応を速やかに進めることが推奨されます。

実務で対応すべきアクション目的・具体的な動き
別紙(詳細資料)の確認通知に添付されている別紙(計3枚)を確認し、開催日程、開催形式(オンラインか会場か)、申込期限を把握する。
最適な参加者の選定事業所内でLIFEのデータ入力やケア計画の作成を主導する職員(管理者、計画作成担当者、リーダー層など)を受講者として選定する。
受講体制の確保グループワークに集中できるよう、該当時間帯のシフト調整を行い、現場の業務に支障が出ないよう手配する。
事後の内部共有研修参加後、得られたLIFEの活用ノウハウやグループワークでの知見を事業所内で共有し、実際のケアに反映させる仕組みを作る。

介護保険最新情報 Vol.1514 「科学的介護情報システム(LIFE)研修会の周知について」

特定入所者介護サービス費(補足給付)における居住費および食費の負担限度額認定について、所得要件の一部が緩和されます。
具体的には、公的年金等の収入基準額が「80万9千円」から「82万6千5百円」に引き上げられ、令和8年8月1日から適用されます。

所得区分(負担段階)改定前の基準(令和8年7月利用分まで)改定後の基準(令和8年8月利用分から)
第2段階公的年金等の収入金額等が 80万9千円以下公的年金等の収入金額等が 82万6千5百円以下
第3段階①公的年金等の収入金額等が 80万9千円超〜120万円以下公的年金等の収入金額等が 82万6千5百円超〜120万円以下

今回の改正により、公的年金等の収入基準額が82万6千5百円に引き上げられました。
これにより、これまで「第3段階①」と判定されていた利用者のうち、公的年金等収入額が80万9千円を超え、82万6千5百円以下に該当する方が、令和8年8月の更新時から新たに「第2段階」へと負担区分が下がる対象となります。

補足給付において第2段階へと負担区分が下がれば、特別養護老人ホームなどの介護保険施設やショートステイを利用する際の毎月の食費・居住費(滞在費)の自己負担限度額が大幅に減額されます。
該当する利用者やそのご家族にとっては、毎月の介護費用の金銭的負担が目に見えて軽減される非常に大きなメリットとなります。

一方で、現場のケアマネジャーや介護施設の担当者としては、制度変更の恩恵を利用者に確実にお届けするために、施設内・事業所内での事前の情報共有や準備が極めて重要です。
特に8月の切り替えのタイミングで対応が漏れると、本来安くなるはずの利用料が旧基準のまま請求されてしまうトラブルに発展しかねません。各部署で連携して、以下の表に記載したアクションを速やかに実行できる体制を整えてください。

対応ステップ主な担当現場での具体的なアクション
①該当者の洗い出し相談員・ケアマネ現在「第3段階①」で、年金収入等が該当範囲(80万9千円超〜82万6千5百円以下)にある利用者をリストアップする。
②家族へのアナウンス相談員・窓口担当8月の認定証更新時期に合わせ、「基準変更で自己負担が安くなる可能性がある」旨を伝え、確実な申請手続きを促す。
③請求業務の更新徹底事務担当・請求担当8月利用分(9月請求)から新認定証を確認次第、介護ソフトの負担段階マスタを正確に更新し、誤請求を防ぐ。

介護保険最新情報 Vol.1513 「介護保険法施行規則の一部を改正する省令等の公布について(通知)」

LIFEに関連する加算の算定を今後も継続するためには、各事業所において「国保中央会運用LIFEへの移行作業」を移行期間内に完了させる必要があります。

  • LIFEの運営主体が厚生労働省から国保中央会へ移管されたことに伴い、全事業所でシステム移行作業が必要です。
  • 移行作業が完了していない場合、LIFEへのデータ提出が必須となる各種加算の継続算定ができなくなります。
  • 令和8年6月18日現在においても移行未完了の施設が一定数存在しており、確実な手続きの実施が急務となっています。
  • 移行作業を進めるにあたっては、厚生労働省が公開している専用のマニュアルや説明動画(YouTube)を参照できます。
  • 問い合わせ先となる窓口は、事業所の移行ステータス(未実施か、完了済か、ID等の関連か)によって明確に区分されています。
  • いずれの問い合わせ窓口においても電話対応は行われていないため、余裕を持った早めの対応が求められます。
事業所の状況・問い合わせ内容指定の問い合わせ窓口備考・期限など
移行作業が未実施の事業所厚労省運用LIFE ヘルプデスク令和8年7月31日まで受付予定
移行作業が完了した事業所国保中央会運用LIFE ヘルプデスク
初回ログインID・電子証明書介護情報基盤ポータル介護電子請求受付システムのID等に関する質問

介護サービス事業所の現場において直ちに実行すべき最優先事項は、「自事業所のLIFE移行作業が完全に終了しているか」の確認です。
科学的介護推進体制加算など、LIFEへのデータ提出が算定の必須条件となっている加算を取得している施設にとって、この移行作業の遅れや放置は、加算要件を満たせなくなることによる直接的な減収リスクに直結します。

万が一、まだ移行が完了していない場合は、管理者から実務担当者やシステム担当者へ即座に指示を出し、厚生労働省が提供している移行ガイドや動画を参照しながら確実な作業を進める体制を整えてください。
また、作業中にシステム上のエラーや不明点が生じた際の問い合わせ先は、上記の表の通り事業所の現在のステータスによって3つの窓口に分かれています。
いずれのヘルプデスクも電話での直接対応は行っておらず、回答を得るまでにタイムラグが生じることを前提としたスケジュール管理が必須となります。

特に注意すべき点として、移行未完了の事業所をサポートする「厚労省運用LIFEヘルプデスク」は、令和8年7月31日をもって受付を終了する予定となっています。
期限直前の駆け込みによるシステムトラブルや手続きの遅れを回避するためにも、現場の関係者が連携し、計画的かつ速やかに移行プロセスを完了させることが施設運営において極めて重要です。

介護保険最新情報 Vol.1512「公益社団法人国民健康保険中央会運用 LIFEへの移行に係る再度の周知について」

地域包括ケア、災害時のBCP体制整備、家族介護者(ケアラー)支援の3分野に関する、実務課題の解決に直結するハンドブックおよび事例集が新たに公開されました。

資料名主な対象者目的・活用方法
地域づくり支援ハンドブック Vol.3市町村、支援者地域包括ケア推進時の課題解決、連携時のNG対応・表現の回避
平時の体制整備ハンドブック市町村、地域包括支援センター、関係者災害時のBCPの実効性向上、平時からの関係機関との対話・連携構築
ケアラー支援事例集市町村、地域包括支援センター、関係者複雑な課題を抱える家族介護者の支援、家族全体を支えるアプローチの習得

今回公開された3つのハンドブックおよび事例集は、ケアマネジャーや介護事業所が直面する実務上の壁を突破するための具体的なツールとして機能します。

第一に、「地域づくり支援ハンドブック Vol.3」には、支援者向けに「避けたい表現・対応例」が新たに追加されました。 多職種や地域住民との連携で行き詰まりがちなコミュニケーションの改善に直結し、スタッフ研修の教材としても即座に活用できます。

第二に、災害時の体制整備ハンドブックは、義務化された事業所の業務継続計画(BCP)を地域と連動させる視点を提供します。 自施設のBCP単独での限界を補うため、地域包括支援センター等と平時からどう対話しておくべきかが明確になり、地域連携を見据えたBCPのブラッシュアップに役立ちます。

第三の家族介護者支援事例集は、複雑化した課題を抱える世帯へのアプローチ手法を網羅しています。 利用者本人だけでなく、ケアラーを含めた家族全体を社会で支えるためのアセスメントや資源へのつなぎ方のヒントが得られ、現場で悩むことの多い困難ケース対応の引き出しが増加します。

現場での具体的なアクション例
サービス担当者会議・多職種連携:「避けたい表現・対応例」を参考に、他職種へのアプローチ方法を見直す。
BCPの見直し:地域包括支援センター等と災害時の連絡体制や支援の役割分担について平時から協議を行う。
困難事例のケースカンファレンス:ケアラー支援事例集を参照し、本人だけでなく家族の負担軽減策をケアプランに組み込む。

介護保険最新情報 Vol.1511 「支援パッケージ(地域づくり支援ハンドブック Vol.3)について(周知)、市町村・地域包括センターにおける災害等に備えた平時からの体制整備に向けたハンドブックについて(周知)、市町村及び地域包括支援センター等における家族介護者支援にかかる取組事例集について(周知)」

介護現場の生産性向上や業務効率化を支援するための無料オンラインセミナー(ビギナー向け・実践ワーク向け等)の開催が決定し、各介護サービス事業所からの申し込み受付が開始されました。

厚生労働省が主催する今回の生産性向上セミナーについて、押さえておくべき主要なポイントは以下の通りです。

以下は各セミナーの対象者と定員を整理した表です。

セミナーの種類対象者・参加要件定員目的
ビギナーセミナーどなたでも参加可能上限なし取組の意義や手順、他事業所の実践事例を学びたい
フォローアップ(講義形式)どなたでも参加可能上限なし課題の見える化や計画作成の具体的な手法を講義で学びたい
フォローアップ(ワーク形式)介護事業所限定(経営層と従業者のペア参加必須)※ビギナー受講済が条件各回50事業所(先着順)講師に相談しながら実務の課題を分析し、実行計画を作りたい

人材不足が深刻化する中、スタッフの負担軽減や業務効率化(ICT・介護ロボットの活用等)は全ての事業所にとって喫緊の課題です。
本セミナーは厚生労働省の支援により無料で専門的なノウハウを得られるため、現場の業務改善を力強く推し進める絶好の機会となります。

まず、生産性向上について何から手をつけるべきか迷っている事業所は、定員上限のない「ビギナーセミナー」へ管理者や現場リーダーが参加し、最新の改善事例や進め方の基礎を把握することが強く推奨されます。

一方、本気で現場改革を進め、具体的なアクションプランを策定したい場合は「フォローアップセミナー(ワーク形式)」への参加が最適です。
ただし、このワーク形式は「経営層と現場従業員のペア参加が必須」「各回50事業所の先着順」と参加ハードルがあるため、事前の社内調整が欠かせません。
定員枠が埋まる前に参加するペアを決定し、早急に申し込みを済ませましょう。
なお、セミナー期間中は専門家による無料の個別相談も付帯するため、コンサルティング費用をかけずに自施設の固有の課題を解決するチャンスとして最大限活用してください。

「ワーク形式」は全2回の日程で開催され、以下の4グループから選択して申し込みを行います。

開催グループ第1回日程第2回日程申込期限
グループA8月18日(火)10月20日(火)8月7日(金) 17:00
グループB8月20日(木)10月22日(木)8月10日(月) 17:00
グループC8月27日(木)10月26日(月)8月17日(月) 17:00
グループD9月1日(火)11月9日(月)8月24日(月) 17:00

介護保険最新情報 Vol.1510 「令和8年度 介護現場の生産性向上に関する普及加速化事業一式生産性向上ビギナーセミナー・フォローアップセミナー(講義形式・ワーク形式)参加案内・周知のお願い」

都道府県が実施する介護事業所向けの人材確保等の補助金支給事務について、国民健康保険団体連合会(国保連)への外部委託が法的に可能となりました。

機関補助金に関する実務上の役割
都道府県補助金交付の決定、および補助金拠出の主体
国保連交付に関する実務(申請受付・審査等の事務手続き)※都道府県から委託
補助金を支出した都道府県に対する費用の財政支援

今回の法改正によって介護事業所が直ちに新たな対応を迫られることはありませんが、今後の補助金申請における提出先窓口や事務フローが変わる可能性があります。

これまで各都道府県に行っていた人材確保関連の補助金申請や実績報告が、将来的には介護給付費の請求先として馴染みのある「国保連」経由での手続きへと段階的に一本化されることが予想されます。

実務上で最も注意すべき点は、対象の補助金によって当面の申請窓口が混在するという事実です。
令和7年度補正予算による「介護分野の職員の賃上げ・職場環境改善支援事業」に関しては、国保連側のシステム構築が未了のため、当面は従来通り各都道府県が事務手続きの窓口を担当します。

事業所の管理・事務担当者は、どの補助金が都道府県扱いのままで、どれが国保連窓口へ移行したのかを自治体からの案内で正確に見極める必要があります。
窓口の誤認は補助金支給の大幅な遅延に直結するため、申請要項の提出先を都度必ず確認するようにしてください。

補助金・事業の種類申請および手続き窓口実務上の留意点
今後の新たな人材確保関連の補助金国保連(※都道府県が委託した場合)自治体の通知を確認し、指定された新フローに従うこと
賃上げ・職場環境改善支援事業都道府県(※従来通り)システム未対応のため、既存の都道府県窓口へ申請すること

介護保険最新情報 Vol.1509 「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の公布及び施行について(通知)」

訪問系サービスにおける利用者からの暴力・ハラスメント対策として、事業所の組織的な安全確保体制の構築と、カスハラ対策の義務化(令和8年10月施行)に向けた準備が求められます。

分類活用できる国の支援策対象となる取り組みの例
環境整備地域医療介護総合確保基金自治体主催のハラスメント対策研修、専門的な相談窓口の設置など
訪問体制介護支援専門員業務負担軽減支援事業危険予測により利用者宅へ複数名で同行訪問する際にかかる経費の補助

ケアマネジャーや訪問介護員等の安全を守るため、事業所トップの意識改革と具体的なルール作りが直ちに求められます。
令和8年10月の「カスタマーハラスメント防止のための雇用管理措置の義務化」に向け、各事業所は「ハラスメント予防に向けた基本方針の策定」と「事案発生時の具体的な対応マニュアルの整備」を進めなければなりません。

実務において最も重要なのは、「現場の職員に一人で抱え込ませない仕組み」の構築です。
契約前や初回訪問時のアセスメント段階で、利用者や家族による暴力・暴言のリスクを事前に評価するフローを設けてください。
危険性が高いと判断された場合は、現場任せにせず、管理者主導で速やかに「複数名訪問」に切り替える明確な基準が必要です。
同行訪問に係るコストは、国の支援事業等を活用して補填できる可能性があるため、自治体への早急な確認をおすすめします。

さらに、自事業所のみでは解決困難なトラブルに備え、警察や法律の専門家、地域包括支援センター等の関係機関と事前の相談ルートを確立しておくことが、職員の命を守り離職を防ぐ上で極めて重要です。

必要な実務アクション具体的な対応内容期限・タイミング
方針・マニュアル整備カスハラ対策の基本方針策定、リスク評価フローの作成令和8年10月(義務化)まで
訪問体制の再構築危険予測時の複数名訪問ルールの策定、補助金の確認即時・随時
地域連携の強化警察、弁護士、地域包括支援センター等との緊急連絡網の共有日常業務の中で継続的に

介護保険最新情報 Vol.1508 「介護支援専門員等の在宅介護従事者の安全確保の徹底について」

法人本部で調査票をまとめて受け取る「一括送付」を利用する場合、6月19日(金)までの事前届出が必要です。

スケジュール必要なアクション対象者
6月19日(金)まで「一括送付」の届出(任意)法人本部
7月下旬頃〜調査票の送付調査対象事業所 または 法人本部
8月28日まで調査票の回答・提出調査対象事業所 または 法人本部

本調査は無作為抽出された事業所に対して実施されますが、選出された場合は期限内の確実なデータ提出が求められます。
特に複数の事業所を展開する法人の場合、各現場に調査票が直接届いてしまうと、現場の管理者に事務負担がかかるだけでなく、本部との連携不足による回答漏れや記載ミスが発生するリスクがあります。
これを防ぐため、給与管理などを担う法人本部で調査票を一括して受け取り、データ入力を集約できる「一括送付」の活用を強く推奨します。
一括送付の利用には6月19日までの届出が必須となるため、早急に法人内で対応方針を決定してください。

また、調査の回答にあたっては、令和7年度および令和8年度の処遇改善計画書をはじめ、特定の月における賃金台帳、シフト表、利用者数データなど、非常に多くの書類を参照する必要があります。
7月下旬に調査票が到着してから8月28日の提出期限まで、実質的に約1ヶ月しか作業期間がありません。
通常業務と並行して過去のデータを遡って集計するのは非常に労力がかかるため、調査対象となった場合に備え、該当月の給与データや人員配置の記録がすぐに手元で引き出せるよう、今のうちから書類のファイリングやデータ保存場所の整理を行っておくことが、現場の実務負担を最小限に抑えるための重要なポイントとなります。

調査回答に向けて事前準備を推奨する主な必要資料(抜粋)該当する対象年月
介護職員等処遇改善加算 処遇改善計画書令和7年度 および 令和8年度
職員への給与支給を管理している資料(賃金台帳など)令和7年7月 および 令和8年7月
利用者数等が分かる資料令和7年7月 および 令和8年7月
職員の勤務状況が分かる資料(職員名簿、シフト表など)令和8年7月

介護保険最新情報 Vol.1507 「令和8年度介護事業実態調査(介護従事者処遇状況等調査)へのご協力依頼について」

2026年5月の介護保険最新情報

令和8年8月1日より、施設入所やショートステイ利用時の「特定入所者介護(予防)サービス費(補足給付)」における食費と居住費の負担限度額および基準費用額が引き上げられます。

変更項目対象となる利用者変更内容(日額)
食費の負担限度額第3段階①+30円(施設・ショート共通)
食費の負担限度額第3段階②+60円(施設・ショート共通)
居住費の負担限度額第1段階〜第3段階②(※一部除く)+100円
食費の基準費用額補足給付の対象外の方1,445円 → 1,545円 (+100円)
所得の判定基準額第2段階と第3段階①の境界80.9万円 → 82.65万円 以下

令和8年8月1日からの食費および居住費の引き上げに伴い、ケアマネジャーや施設・ショートステイの現場では早急な実務対応が求められます。

まず最優先すべきは、対象となる利用者やご家族に対する料金変更の確実な事前説明です。
特に第3段階①および②の利用者は、食費と居住費の両方で負担額が引き上がるため、1ヶ月(30日)あたり約3,900円〜4,800円程度の大きな負担増が見込まれます。
担当ケアマネジャーは、月々の生活費や資金計画への影響をヒアリングし、必要であればショートステイの利用日数の見直しや調整を提案してください。

また、サービス提供事業所側としては、運営規程や重要事項説明書に記載されている料金表の改定作業が必須となります。
7月中旬までに書類の改定を済ませ、8月の施行日までに利用者全員から同意書や覚書を取り交わすための事務スケジュールを計画的に組んでください。

さらに注意すべきは、負担段階を判定する所得基準額が「80.9万円」から「82.65万円」へと引き上げられた点です。
この基準緩和により、昨年度まで第3段階①だった利用者が第2段階へ区分変更され、結果的に利用料が安くなるケースが発生します。
8月に市町村から交付される新しい「負担限度額認定証」を受け取る際は、前年と同じ段階だと思い込まずに必ず新しい区分を目視で確認し、介護ソフトや請求システムへの入力ミスを防ぐことが極めて重要です。

実務対応チェックリスト担当期限の目安
利用者・家族への負担増額の事前説明相談員・ケアマネ7月中旬まで
運営規程・重要事項説明書(料金表)の改定施設管理者・事務7月中旬まで
料金改定に伴う同意書または覚書の取得相談員・現場職員7月末日まで
新しい負担限度額認定証の段階確認とシステム入力事務・請求担当者認定証受領後速やかに

介護保険最新情報 Vol.1506 「令和8年8月からの特定入所者介護(予防)サービス費の見直し等に係る周知への協力依頼について」

普段使っている介護ソフトから直接、利用者の介護保険資格や認定情報を閲覧可能にする新機能の仕様書が公開されるとともに、今後のケアプランデータ送受信には特定バージョンのソフトが必要になることが示されました。

今後の予定とバージョン条件詳細
API仕様書(確定版)の公開令和8年夏頃の予定
新機能(API連携)のリリースケアプランデータ連携システムと介護情報基盤の統合後
統合後のケアプラン送受信条件標準仕様 第4.1版 又は 第5.0版 に対応したソフトのみ

本通知が現場の実務に与える影響は、「業務効率化の恩恵」と「システム改修に伴うリスク」の2つの側面に大きく分けられます。

まず恩恵についてですが、将来的に介護保険の資格情報や要介護認定の情報を確認するプロセスが大幅にショートカットされます。
従来は、電子証明書を設定した上で専用のブラウザ画面を立ち上げて情報を確認する必要がありました。しかし本連携が実現すれば、日々の記録や請求業務で使用している介護ソフトの画面上からボタン一つで最新の介護情報を呼び出せるようになります。
これにより、情報の確認作業にかかる手間や時間が大幅に削減されるだけでなく、転記ミスや有効期限の確認漏れを防ぐ効果も期待でき、現場スタッフの事務負担が明確に軽減されます。

一方で、事業所として最も警戒・対応すべきはシステム仕様の変更に伴うリスクです。
現在運用されている「ケアプランデータ連携システム」は、今後介護情報基盤へ統合されることが明記されています。
最大の注意点は、統合後にケアプランデータの送受信を行うための条件が厳格化されることです。具体的には、お使いの介護ソフトが「標準仕様の第4.1版または第5.0版」に対応していなければ、連携機能そのものが利用不可となってしまいます。
もし非対応のソフトを使い続けて統合日を迎えた場合、居宅介護支援事業所とサービス提供事業所間でのケアプランの電子的なやり取りが突如としてストップし、実務に深刻な混乱を招く恐れがあります。

したがって、各事業所の管理者やシステム担当者は、現在契約している介護ソフトベンダーに対して速やかにコンタクトを取る必要があります。
自社のソフトが第4.1版・第5.0版に対応済みなのか、あるいはいつ対応する予定なのかを必ず確認してください。
同時に、今回公開されたAPI連携機能(介護情報への直接アクセス機能)の実装時期や、それに伴う追加費用の有無についても併せて確認し、必要であれば早急に予算措置やソフトの乗り換え検討を進めることが実務上不可欠な判断となります。

現場で直ちに行うべきアクション問い合わせ先リスク度
利用中ソフトの「標準仕様第4.1版/第5.0版」対応状況の確認契約中の介護ソフトベンダー高(未対応だとケアプラン送受信不可)
API連携機能(直接閲覧)の実装時期・追加費用の確認契約中の介護ソフトベンダー中(将来的な業務効率化の計画)

介護保険最新情報 Vol.1505 「「介護保険資格確認等 WEB サービスとの連携における API 仕様書(暫定版)」の公開及び「ケアプランデータ連携標準仕様」の今後の取扱いについて」

LIFE(科学的介護情報システム)の運営が国保中央会へ移管されたことに伴い、LIFE関連加算を継続して算定するために必須となる「新システムへの移行作業」の手順動画とマニュアルが公開されました。

項目詳細
移行作業の期限令和8年5月11日 〜 令和8年7月31日
説明動画(YouTube)視聴リンク(移行スケジュールや5月分以降の対応等を解説)
操作マニュアルマニュアル一覧リンク

本通達における最も重要な実務上のアクションは、「期日(令和8年7月31日)までに必ず国保中央会の新LIFEシステムへの初期設定・移行作業を完了させること」です。
もしこの作業を放置してしまった場合、令和8年5月サービス提供分以降のLIFE関連加算(科学的介護推進体制加算など)の算定要件である「データ提出」が行えなくなり、加算が算定できなくなるという深刻な経営リスクに直結します。

まずは、施設長、事務長、およびシステム入力担当者が、今回公開された説明動画を速やかに視聴し、移行までの段取りを把握してください。
動画内では、単なるシステム操作の解説にとどまらず、移行期間中のデータ提出のスケジュールや、加算算定に関する実務的な対応方針も示されているため、担当者による視聴は必須と言えます。

また、システム移行期に現場でよく起こる「ログインできない」「データが移行されない」といったトラブル時の問い合わせ先(ヘルプデスク)が、事業所の移行作業の進捗状況や時期によって二手に分かれている点に十分注意してください。
現場のスタッフが迷わないよう、以下の表を印刷してパソコンの横に掲示するなど、事業所内での情報共有の仕組みを整えておくことが、スムーズな移行の鍵となります。

状況・時期問い合わせ先窓口
・移行作業を終えていない事業所・〜令和8年7月31日まで厚労省運用 LIFE ヘルプデスク(旧システムの「お問い合わせの方へ」から連絡)
・移行作業を終えた事業所・令和8年8月1日以降国保中央会運用 LIFE ヘルプデスク(新システムの「お問い合わせの方へ」から連絡)

介護保険最新情報 Vol.1504 「公益社団法人国民健康保険中央会による LIFE に係る説明会動画の公開について(情報提供)」

身寄りのない高齢者への支援体制の構築や、保険外サービスを適切に活用・情報提供するための具体的なガイドブックと手引きが公開され、現場の支援ツールとして利用できるようになりました。

提供資料の名称現場で活用できる主なツール想定される主な活用場面
身寄りのない在宅高齢者への支援に関する調査事業自治体向けガイドブック身寄りがない方の地域資源のマッチング体制構築、支援プロセスでの論点整理
保険外サービス活用推進等に関する調査研究事業手引き・ポイント集保険外サービスを利用者へ情報提供する際のステップ確認と留意点の把握

今回の介護保険最新情報による情報提供は、日々のケアマネジメントやサービス提供において直面する「身寄りのない高齢者(いわゆるおひとりさま)」の支援や、「介護保険ではカバーしきれない多様なニーズ(保険外サービス)」への具体的な対応力強化に直結するものです。

現場のケアマネジャーや地域包括支援センターの職員は、「キーパーソンが不在の場合、入院・入所時の身元保証や契約手続き、緊急時の意思決定支援をどのように進めるべきか」といった困難事例に日々直面しています。
また、「日常的な外出の付き添いや大掃除、嗜好品の買い物など、介護保険制度の対象外となる生活支援ニーズに対し、地域の民間サービスをどのように適切に紹介し、利用につなげるか」という点も極めて重要な課題となっています。

今回公開された「ガイドブック」や「手引き・ポイント集」には、これらの現場の悩みに応える具体的な解決プロセスが体系的に整理されています。
特に、保険外サービスを利用者に案内する際のケアマネジャーとしての責任範囲や、公平性を保ちながら情報提供を行うためのステップが明確化されているため、現場での迷いや紹介後のトラブルを未然に防ぐ強力な実務ツールとして機能します。

現場で直面する課題活用すべき資料実務でもたらされる効果
身寄りなし高齢者の入院・入所や金銭管理の支援体制が不足し、対応に苦慮している自治体向けガイドブック自治体と連携した地域ルールの策定や、関係機関との役割分担の明確化
利用者の生活ニーズに対し、どの保険外サービスをどのように紹介すべきか迷う保険外サービスの手引き・ポイント集適切な情報提供フローの確立、コンプライアンスの遵守、効果的なサービス導入

単に報告書として目を通すだけでなく、これらのツールを事業所内のカンファレンスや地域ケア会議で共有し、実際のケーススタディや新たな地域資源の開拓に積極的に活用することが求められます。
支援困難なケースに対する具体的なアクションプランを立てるための土台として、ぜひご活用ください。

介護保険最新情報 Vol.1503 「令和7年度老人保健健康増進等事業「身寄りのない在宅高齢者への支援に関する調査事業」及び「保険外サービス活用推進等に関する調査研究事業」の報告書について(情報提供)」

職員の急な欠如に伴う減算措置に最大2ヶ月間の猶予期間が新設され、ICTを活用した場合の協力医療機関との会議頻度が年1回に緩和されました。

項目変更内容・実務上の要件
人員欠如の減算猶予突発的な欠如(1割以内)に限り、年1回、発生翌々月まで減算適用を猶予
猶予の手続き要件ハローワーク等での求人、残る職員の労働時間管理、翌月までの自治体報告
医療機関連携の会議ICTで随時情報共有できる体制があれば、会議頻度を「年1回以上」に緩和
ICT連携の運用要件地域医療情報連携ネットワーク等の活用、月1回以上の情報記録または状況報告

現場の管理者にとって、職員の急な離職や長期休職は直ちに減算へ直結する課題でしたが、特例により人材確保のための猶予期間が確保できるようになりました。
ただし自動的に猶予されるわけではなく、欠員発生の「翌月まで」にハローワーク等で求人を出し、指定様式に求人票を添えて自治体へ提出する迅速な初動が必要です。民間紹介会社の利用だけでは要件を満たさず、必ず公共の無料紹介事業を利用する点に注意してください。
また、施設・居住系サービスにおける協力医療機関との定期会議は、ICTで随時情報共有する仕組みがあれば年1回に削減できる道が開かれました。
医師による月1回以上のシステムへの情報入力等が必要ですが、難航しやすい会議日程の調整業務や当日の拘束時間を大幅に減らせます。
施設内のICT導入状況を確認し、医療機関と運用体制を見直すことで、現場の負担軽減を進める大きなチャンスとなります。

介護保険最新情報 Vol.1502 「「指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(訪問通所サービス、居宅療養管理指導及び福祉用具貸与に係る部分)及び指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う実施上の留意事項について」等の一部改正について」及び当該通知の発出に伴うQ&Aの発出について

訪問看護の看護師等がオンライン診療の補助(D to P with N)を行った際の、介護報酬の請求ルールが実施状況に応じた3パターンに明確化されました。

実施状況のパターン請求先算定単位・方法の概要留意事項
① 予定外の訪問(補助のみ)介護保険【介護】ステーション:314単位、病院等:266単位【予防】ステーション:303単位、病院等:256単位「20分未満」の区分。算定は月1回に限る。
② 計画された訪問と同時に実施介護保険「計画された訪問看護の時間」+「オンライン診療補助の時間」を合算合算後の時間区分の訪問看護費を算定。
③ 指示書なし・医療機関からの依頼医療機関(費用精算)医療機関が診療報酬「訪問看護遠隔診療補助料」を算定し、合議の上で事業所に支払い介護保険への請求ではない。事前の取り決めが必要。

今回の通知により、訪問看護の現場でオンライン診療の補助(D to P with N)を実施した際の報酬請求における迷いが解消されます。
実務において最も重要なのは、実施時の状況(事前の訪問計画に組み込まれているか、予定外の突発的な対応か、そもそも指示書がある状態か)に応じて、上記の表にある3つの算定ルートを現場レベルで正確に使い分けることです。

ケアマネジャー及び訪問看護事業所の管理者は、毎月の実績管理において特に「①予定外の訪問」による対応に注意を払う必要があります。
実際にかかる時間に関わらず「20分未満」の報酬区分が適用されるうえ、「月1回」という厳格な上限が設定されているためです。
月末のレセプト請求時に上限超過による返戻や請求漏れを防ぐため、事業所内の介護記録システム等において、オンライン診療補助の実施回数を確認できるチェック体制を早急に整えてください。

また、突発的な状態悪化時などに見込まれる「③医療機関からの緊急依頼」のケースでは、介護報酬としての請求が一切できません。
この場合は、医療機関が算定する「訪問看護遠隔診療補助料」を原資とした費用精算となります。そのため、日常的に連携している地域のクリニック等に対して、「精算の単価や割合」「毎月の請求書の締め日や支払いサイクル」など、実務的な合意形成をあらかじめ済ませておくことが、事業所の持ち出しを防ぐための急務となります。

介護保険最新情報 Vol.1501 「「訪問看護事業所の看護師等が D to P with N によるオンライン診療の補助を行った場合の令和8年度診療報酬改定を踏まえた評価に関するQ&A」の送付について(事務連絡)」

2026年4月の介護保険最新情報

2027年国際園芸博覧会のために「特定活動」の在留資格で滞在する外国人およびその家族は、日本に生活の本拠がないとみなされ、介護保険の被保険者には該当しないことが明確化されました。

対象者の条件意向確認書の提出状況介護保険の被保険者資格
博覧会従事の外国人および家族(特定活動)提出した(国保等に加入しない)該当しない
博覧会従事の外国人および家族(特定活動)提出しなかった(国保等に加入する)該当しないとみなしてよい

今回の通知は、主に市町村の介護保険窓口や、対象外国人を雇用・支援する事業所向けの実務的な指針です。2027年の国際園芸博覧会(花博)に関連して来日する外国人スタッフやその家族については、国内で住民基本台帳に登録された場合であっても、滞在の性質上「日本に生活の本拠がある」とはみなされません。
そのため、年齢要件(40歳以上)を満たしていても、介護保険の第1号および第2号被保険者からは外れることになります。

ケアマネジャーや介護事業所の窓口においては、博覧会関係者として滞在している40歳以上の外国籍の方から介護に関する相談を受けた際、日本の介護保険の適用対象外であることを正確に把握しておく必要があります。

また、事業所が通訳やサポートスタッフとして対象の外国人を雇用する場合、社会保険手続きにおいて介護保険料の徴収や控除処理は不要となります。
誤って給与から控除しないよう、労務担当者への周知が不可欠です。在留資格が「特定活動」であっても目的により扱いが異なるため、在留カード等で滞在目的が「博覧会従事」であることをしっかり確認する運用プロセスを整えておくことが重要です。

職種・担当実務での具体的な対応アクション
ケアマネ・相談窓口博覧会関係の外国人からの相談時、介護保険が適用できない前提で各種対応策を検討する
労務・給与計算担当雇用した対象の外国人(40歳以上)の給与から、誤って介護保険料を控除しないようシステムを設定する
施設・サービス管理者在留カード等を確認し、「特定活動(博覧会従事)」であるかどうかの身分確認・資格確認を徹底する

介護保険最新情報 Vol.1500 「介護保険制度の被保険者となる外国人住民の取扱いに関するQ&Aについて(その2)」

「中小企業省力化投資補助金」において、とろみ給茶機や再加熱カートの申請が新たに解禁され、介護現場の生産性を高める汎用機器4種がすべて出揃いました。

区分対象となる汎用製品カテゴリ現状
新規申請可飲料ディスペンサー/とろみ給茶機、再加熱キャビネット/カート受付開始
継続申請可清掃ロボット、配膳ロボット受付中

今回の通知により、介護現場での「周辺業務の自動化」に向けた投資のハードルが大きく下がりました。実務者が最も注目すべきは、導入可能な機器が「介護専用機」ではなく、汎用性の高い「カタログ掲載製品」である点です。特に、人手不足が深刻な厨房業務(配膳・加熱)や清掃業務をこれら機器に置き換えることで、介護職が直接的なケアに充てる時間を物理的に創出することが可能になります。

施設管理者は、まず自法人が補助対象(下表参照)に該当するかを法人全体で確認してください。その上で、現場のオペレーションにおいて「どの業務が最もスタッフの負担になっているか」を精査し、カタログの中から自施設の動線や既存食器のサイズに適合する製品をピックアップする作業が必要です。

法人種別主な補助対象要件
社会福祉法人従業員数300人以下、かつ介護保険法に基づくサービス範囲内での事業
株式会社資本金5,000万円以下、または従業員数100人以下

令和9年3月までの期間があるため、次年度の予算編成に組み込むことも検討すべきですが、カタログ外の製品は1円も補助されないため、メーカー担当者への確認は「省力化補助金のカタログ品かどうか」を軸に行うのが実務上の鉄則です。補助金の活用は、単なるコスト削減ではなく、捻出した時間をケアの質向上や相談業務の充実に繋げるための「攻めの経営判断」として活用してください。,

介護保険最新情報 Vol.1499 「介護分野の業務効率化に資する汎用機器の導入に向けた省力化補助金の活用について(介護業における対象汎用製品の補助申請受付開始および主な問い合わせについて)」

令和6年度介護報酬改定に対応したLIFEフィードバックの具体的な見方や、現場での利活用事例を解説した動画および資料が公開されました。

公開資料の名称主な活用シーン
説明会動画施設内研修や、LIFEの目的をスタッフへ周知する際の教材として活用。
フィードバックの概要自所に届いたフィードバック票を分析し、現状を把握するための辞書として活用。
活用事例概要他事業所の成功パターンを参考に、自所のケアプランを見直す際のヒントとして活用。

今回の資料公開は、単なる事務連絡ではなく、現場でPDCAサイクルを実効的なものにするための具体的な「手引書」の提示です。多くの事業所が抱える「LIFEへの入力は義務として行っているが、返ってきたデータをどうケアの改善に繋げればよいか分からない」という課題に対し、厚生労働省が明確な指針を示した形となります。特に「活用事例概要」は、自所のデータと成功事例を比較分析する際の強力なツールになります。

実務においては、令和6年度改定以降のより詳細になったフィードバック票を読み解く力が求められます。これは単に加算を維持するためだけでなく、科学的根拠(エビデンス)に基づいたケアを実践し、運営指導時にも適切な説明を行うための必須知識です。管理者はこの動画を内部研修の教材として活用し、現場スタッフが「入力作業の先にある利用者の状態変化」をイメージできるよう動機付けを行うべきです。

また、ケアマネジャーにとっても、サービス事業所から提供されるLIFEの分析結果をケアプランにどう反映させるか、その「解釈のヒント」が詰まっています。この資料を読み込むことで、サービス担当者会議等において、より具体的かつ科学的な視点から多職種と議論を交わすことが可能になります。

職種・役割最優先のアクション
管理者・施設長動画を用いたスタッフ研修の実施と、データ活用体制の構築。
現場リーダー「活用事例」に基づいた、具体的なケア内容や加算算定の見直し。
ケアマネジャーフィードバックデータを活用した、根拠のあるケアプランへの反映。

介護保険最新情報 Vol.1498 「科学的介護情報システム(LIFE)第2回説明会の動画及び資料公開について」

介護情報基盤(オンライン資格確認等)の導入・活用に必要なカードリーダー購入費や端末設定費用について、令和8年5月7日より新たな助成金申請の受付が開始されます。

【介護事業所向け 助成限度額一覧】

対象(介護サービス種別)カードリーダー限度台数助成限度額(合算)
訪問・通所・短期滞在系3台まで6.4万円まで
居住・入所系2台まで5.5万円まで
その他1台まで4.2万円まで

※同一事業所で複数サービスを提供する場合、限度額の合算が可能です。

今回の通知により、令和8年度も継続してIT導入支援が受けられることが確定しました。実務において最も重要なのは、単なる「カードリーダーの設置」で終わらせず、ケアプランデータ連携システムとの一体的な導入を検討することです。助成金はこれらをセットで支援業者に依頼する設定費用もカバーしており、事務負担の大幅な軽減とデータのシームレスな連携を同時に進める絶好の機会となります。

また、居宅介護支援事業所のケアマネジャーにとって大きな変化は、医療機関側の「主治医意見書」の電子化が加速することです。医療機関向けには最大55万円の高額な改修助成が設定されており、今後、意見書のやり取りは郵送からオンライン資格確認等システムを通じた電子送信へシフトします。これにより、認定調査に伴う書類待ちの時間が大幅に短縮され、ケアプラン作成や給付管理の迅速化が期待できます。

運用の注意点として、助成申請はすべて「介護情報基盤ポータル」経由で行われるため、事前に自所のログイン情報の確認や、委託業者との見積もり調整を済ませておく必要があります。予算には限りがあるため、5月の受付開始直後に動けるよう、現在のICT環境を棚卸しし、どのサービス種別で何台のリーダーが必要かを正確に把握しておくことが、確実な助成獲得とスムーズなデジタル化への鍵となります。

介護保険最新情報 Vol.1497 「令和8年度における介護情報基盤の活用のための介護事業所等への支援について」

物価高騰に対応するため施設整備の補助単価が7.7%引き上げられ、訪問介護のタスクシフトやケアマネジメント体制確保を支援する新たな助成事業が創設されました。

【新設・拡充された主な人材確保支援事業】

事業名支援の概要
訪問介護タスクシェア等推進業務の切り分け、地域の多様な人材とのマッチング、研修制度構築を支援
通所介護の多機能化支援訪問機能導入の伴走支援、初期費用助成、導入後の定額補助
訪問介護サテライト設置支援中山間地域等への出張所設置に係る初期費用・ランニングコストを助成
ケアマネ提供体制確保支援潜在ケアマネ確保、タスクシフトによる負担軽減、経営改善を支援
多様な働き方・常勤化支援週休三日制や夜間のみ勤務等の導入、短時間職員の常勤化を支援

今回の改正は、深刻な人材不足とコスト高に直面する介護現場にとって、強力な「経営・採用支援策」となります。特に注目すべきは、訪問介護とケアマネジャーに対する直接的な支援メニューの強化です。

まず、施設整備を検討中の法人は、補助単価の7.7%引上げにより、高騰する建築費の負担を軽減できる可能性が高まりました。また、通所介護事業所が訪問サービスへ参入する際の損失リスクを緩和する定額補助が新設されたことで、事業の多機能化という戦略的な判断がしやすくなります。

人材確保の面では、「多様な働き方」の導入支援が大きな武器となります。選択的週休三日制や短時間勤務から常勤への転換支援を活用することで、他業種との採用競争力を高めることが可能です。さらに、ケアマネジャーの業務負担軽減(タスクシフト)や潜在層の掘り起こしに対する助成は、体制維持に悩む居宅介護支援事業所にとって重要な原資となり得ます。

これらの事業は、都道府県が設置する「基金」を活用して実施されるため、事業所は所在する自治体の募集時期や公募条件を早期に確認し、活用を検討することが実務上の最優先事項です。

【施設整備費の主な補助単価(引上げ後)】

施設種別整備単価(例)開設準備経費(例)
地域密着型特養2,000~5,960千円/床1,120千円/定員
グループホーム15,000~44,700千円/施設1,120千円/宿泊定員
看護小規模多機能15,000~44,700千円/施設1,120千円/宿泊定員
定期巡回・随時対応7,900千円/施設18,800千円/施設

介護保険最新情報 Vol.1496 「医療介護提供体制改革推進交付金、地域医療対策支援臨時特例交付金及び地域介護対策支援臨時特例交付金の運営について」の一部改正について

令和8年5月11日よりLIFEの運営主体が国保中央会へ移管されるため、加算を継続算定する全事業所は、7月31日までに新システムへの移行作業を完了させる必要があります。

主なスケジュール項目内容・期限
厚労省運用LIFE 新規申請締切令和8年4月22日 19:00まで
国保中央会運用LIFE 稼働開始令和8年5月11日 9:00頃
システム移行作業の期限令和8年7月31日まで
厚労省版ヘルプデスク受付令和8年7月31日まで

実務上、最も注意すべきは「令和8年5月サービス提供分」のデータ提出ルールです。
原則として新システムでの提出が求められますが、移行作業を行った月については、その月の利用者全員分のデータを改めて新システムへ登録し直す必要があります。
例えば、5月分のデータを一部旧システムで提出した後に移行作業を完了させた場合、6月10日の締め切りまでに、新システム側で5月分の全利用者データを再提出(または登録)しなければ加算要件を満たさなくなる恐れがあります。
そのため、5月11日以降は速やかに「移行ガイド」を確認し、可能な限り早期に移行を完了させることが推奨されます。

また、ADL維持等加算を算定している事業所で、介護ソフトとのCSV連携ができない場合には、以下の表のような救済措置が取られます。

状況救済措置の内容
移行前月に算定実績あり(ソフト連携不可)令和9年3月まで、ADL利得に関わらず従前の加算区分を継続可能
算定実績なし・評価期間7ヶ月以上(ソフト連携不可)旧システムで計算したADL利得に基づき、令和9年3月まで算定可能

ただし、これらの措置を受ける場合でも、新システムへのADL値の登録自体は必須であるため、手入力等の事務負担が発生する点に留意してください。

介護保険最新情報 Vol.1495 「LIFE の厚生労働省から公益社団法人国民保険中央会への移管に伴い事業所・施設で必要な対応について」

災害時情報共有システムに「平時の備蓄状況」を報告する機能が追加され、対象となる施設・事業所は令和8年4月30日までに初回の入力が必要です。

報告の対象となる施設・サービス種別
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院
養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、生活支援ハウス
サービス付き高齢者向け住宅
老人短期入所施設
認知症高齢者グループホーム
小規模多機能型居宅介護事業所、看護小規模多機能型居宅介護事業所
報告が必要な主な項目具体的な入力内容
災害対策に関する報告飲料水・食料品の備蓄量と更新予定日、簡易トイレの使用可能回数、BCP策定状況、立地状況、非常用発電設備の有無など
感染症対策に関する報告医療用マスク、N95マスク、アイソレーションガウン、フェイスシールドなどの備蓄量と使用量(平時・感染拡大時)

本件の最大のポイントは、令和8年4月30日という明確な期限に向けて、事業所内の備蓄状況の棚卸しとシステム入力の実務タスクが発生する点です。

現場の管理者や担当者が直ちに行うべきアクションは以下の通りです。

実務ステップ具体的なアクション現場での留意点
1. 現状の棚卸し備蓄物資の数量と「次期更新予定日(有効期限)」の確認飲料水・食料・感染症防護具の実数を正確に把握する。
2. BCPとの整合性確認既存のBCP記載内容と、実際の備蓄状況・対策状況のすり合わせシステム入力項目の多くはBCPで定めた内容と重複するため、入力前にズレがないか確認する。
3. 施設内の情報集約併設事業所の情報をまとめる同一敷地内であれば、建物全体で「一括報告」が可能。部署間での重複入力を防ぐ。
4. システム入力災害時情報共有システムへアクセスし、情報を入力令和8年4月30日までに確実に入力を完了させる。

特に注意すべきは、この対応を単なる事務作業と捉えず、「自施設のBCPの実効性を点検し、実態とのズレを是正する機会」として活用することです。
実際に入力する段階になって「BCPで定めた備蓄量が確保できていない」「水や食料の消費期限が切れていた」といった不備が発覚するケースが予想されます。
今後は国や自治体の訓練時にも情報更新が求められるため、これを機に備蓄管理の運用ルール自体を現場で見直す必要があります。

介護保険最新情報 Vol.1494 「介護施設・事業所等における災害時情報共有システムに係る平時における物資の備蓄状況等報告機能の追加について」
参考資料

令和8年10月貸与分より、新たに介護保険の貸与対象となる福祉用具(新商品)の全国平均貸与価格および貸与価格の上限が適用されます。

確認項目概要
対象商品新たに貸与対象となる福祉用具(新商品)
適用開始令和8年10月貸与分から
価格の基準全国平均貸与価格、および貸与価格の上限
詳細の確認先厚生労働省HP公益財団法人テクノエイド協会HP

ケアマネジャーおよび福祉用具貸与事業所の皆様にとって、今回の公表は令和8年10月以降の福祉用具選定および契約・請求業務に直結する重要な内容です。

まず福祉用具貸与事業所は、今回公表された新商品を自社の取扱ラインナップに追加する際、設定する月額レンタル価格が国が定めた上限価格の範囲内に収まるよう価格設定を行う必要があります。
上限価格を超過して貸与を行った場合は、介護保険の給付対象として認められず、指導対象となるリスクが生じます。
そのため、社内の請求システム上の単価マスタの速やかな更新や、利用者に提示するカタログ・パンフレット、重要事項説明書の価格表記を令和8年10月までに改定する実務作業が急務となります。

次にケアマネジャー(介護支援専門員)の実務です。
利用者のケアプランに新商品の福祉用具を位置づける際、事業所から提示された貸与価格が上限価格を超えていないかを事前に確認する手順が必須となります。
さらに、福祉用具貸与の際は全国平均貸与価格を利用者へ説明する義務があります。
今回公表された最新データに基づき、検討している商品の価格が平均と比較して適正かどうかをご家族に分かりやすく説明し、同意を得るプロセスが求められます。

特に新商品は最新機能が搭載されており、価格が高止まりする傾向があります。
利用者の身体状況に真に必要な機能かをアセスメントで見極め、毎月の限度額や自己負担額といった経済的影響も考慮した上で、中立かつ最適な選定を支援していくことが今後の実務において重要です。

対象職種具体的な対応アクション対応時期の目安
福祉用具貸与事業所新商品の社内レンタル価格の算定と上限価格の遵守確認令和8年10月の貸与前まで
福祉用具貸与事業所請求システムのマスタ更新、カタログ・重要事項説明書の改訂令和8年10月の貸与前まで
ケアマネジャー新商品選定時の価格妥当性確認と、上限価格超過の事前防止新商品の提案・導入時
ケアマネジャー利用者への全国平均貸与価格の提示と、費用負担に関する説明・同意新商品の提案・導入時

介護保険最新情報 Vol.1493 「令和8年10月貸与分から適用される福祉用具の全国平均貸与価格及び貸与価格の上限の公表について(新商品に係る分)」


令和8年度報酬改定に伴い、総合事業(第一号訪問・通所・介護予防支援事業)における介護職員等処遇改善加算の新体系への移行と、それに伴う加算算定率の変更が令和8年6月1日より適用されます。

事業種類新設・変更された主な加算区分(令和8年6月以降)算定率
第一号訪問事業介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ70/270
第一号通所事業(利用定員19人以上)介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ40/111
第一号通所事業(利用定員19人未満)介護職員等処遇改善加算(Ⅰ)イ46/117
第一号介護予防支援事業介護職員等処遇改善加算10/10

(※上記は新体系の一部抜粋です)

今回の通知は市町村向けの交付金に関する技術的な内容ですが、現場の実務としては令和8年6月からの「介護職員等処遇改善加算」の新体系への完全移行に伴う対応が急務となります。

最大のポイントは、第一号介護予防支援事業(総合事業のケアプラン作成)に処遇改善加算が新設されたことです。これまで対象外だったケアマネジメント業務において加算算定が可能となるため、地域包括支援センターや委託を受ける居宅介護支援事業所は、新たに加算要件を満たすかの確認と、事業所内での分配ルールの整備を早急に行う必要があります。

また、訪問型・通所型サービスを提供する事業所は、5月と6月で加算体系が切り替わるため、レセプト請求システムの設定変更が必須です。通所事業では「利用定員19人以上/未満」で算定率が異なるため、自事業所の区分を正確に設定しなければ過誤請求や返戻のリスクが生じます。

現場で確認すべき実務対応チェックリスト主な担当者
5月分と6月分での新旧加算切り替えに伴う請求システムの設定変更事務・請求担当
通所事業における自事業所の定員区分(19人以上/未満)と適用される算定率の確認管理者
第一号介護予防支援事業における加算取得に向けた要件確認と社内規定の整備経営層・管理者
加算率変更に伴う利用者負担額の変動説明と、重要事項説明書等の同意再取得ケアマネ・サ責

これらを着実に進めるため、各市町村から発出される総合事業の単価改定に関する案内や、各種加算届出の締め切りスケジュールを逃さずチェックし、組織内で共有徹底を図ってください。

介護保険最新情報 Vol.1492 「「介護保険法施行令第 37 条の 13 第5項の規定に基づき厚生労働大臣が定める事由第5号の規定に基づき厚生労働省老健局長が定める事由について」及び「令和6年度以降における地域支援事業交付金に係る介護保険法施行令第 37 条の 13 第5項の厚生労働大臣が認める額の取扱いについて」の一部改正について」


令和8年8月1日より、補足給付における「負担限度額認定証」の様式が変更されます。
これまで「多床室」とひとつにまとめられていた記載欄が、施設類型ごとの3区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)に細分化されます。

認定証の記載区分対象となる施設類型
多床室Ⅰ特別養護老人ホーム(特養等)
多床室Ⅱ介護老人保健施設(老健)、介護医療院
多床室Ⅲ介護老人保健施設(老健)、介護医療院等

令和8年8月1日以降、ショートステイや施設入所サービスの利用に向けた「負担限度額認定証」を確認する際、多床室の区分(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)と該当する施設類型を正確に照合する運用が求められます。
特養と老健・医療院等で多床室の限度額が異なることとなるため、施設側の請求・レセプトシステムへの入力時や、ケアマネジャーが事前に行う費用説明において、対象区分を取り違えないよう十分な注意が必要です。
また、経過措置によってそのまま有効となる旧様式の認定証を所持し続ける利用者や、手書き等で取り繕われた旧様式を持参する利用者が現れることも想定されます。
事業所の窓口担当者や相談員は、新旧様式の認定証が混在する当面の間、券面の「居住費(滞在費)の負担限度額」欄を必ず目視で確認し、誤請求を防ぐためのチェック体制を事前に整備しておく必要があります。

介護保険最新情報 Vol.1491 「介護保険法施行規則の一部を改正する省令の公布について(通知)」

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