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こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。
はじめての方は、「ヒトケアの仕事術」活用ガイドをご覧ください。

令和7年4月からのサービス利用票に、福祉用具に関する記入欄が追加されていました。これは一体何ですか…。


令和7年4月のサービス利用票および別表から、福祉用具貸与の「用具名称(機種名)」と「TAIS・届出コード」の記入欄が追加されました。
※令和6年7月4日の介護保険最新情報Vol.1286にて発出。

TAISコードは必ず入力する必要があるのですか…。
これ以上、作業の時間を増やしたくないです。
そこで今回の記事では、令和7年4月からのサービス利用票の新ルールを解説するとともに、TAISコードを効率的に入力する方法をご紹介します。

この記事を参考にして、TAISコードをスムーズに入力していきましょう!
当サイトで紹介している各種テンプレートは、以下の記事にてセット販売しています。
1.TAISコードの基礎知識

TAISコードとは?
TAISコードとは、福祉用具ごとに割り当てられた識別コードのことです。
たとえば、介護保険で歩行器をレンタルする際、メーカーや商品によって仕様が異なります。
このとき、どの歩行器を貸与しているのかを明確にするために、各製品に固有のTAISコードが設定されています。
TAISコードの構成
TAISコードは、
「企業コード(5桁)」+「製品コード(6桁)」
の11桁の番号で構成されています。
例:「00063-000019」(00063=企業コード、000019=製品コード)

「どのメーカー(企業)」の「どの福祉用具」なのかを特定できる番号ということです。
TAISコードはどこで確認できる?
TAISコードは、公益財団法人テクノエイド協会のTAISコード検索サイトから調べることができます。


ここから各利用者の福祉用具を一つずつ調べるのですか…?
(めちゃくちゃ大変そう…)

オススメの方法は、実績報告書による確認です。

大半の福祉用具貸与事業所から送られる実績報告書には、機種名(機種名)とTAISコードが記載されています。

実績にTAISコード等が記載されていない場合は、福祉用具貸与事業所に確認しましょう。
2.令和7年4月からのサービス利用票・別表の変更点とQ&A

サービス利用票・別表の新様式
令和7年4月からのサービス利用票(第6表)及び別表(第7表)には、「用具名称(機種名)」「TAIS・届出コード」欄が追加されます。


TAISコード等を入力する場合、手すりや特殊寝台付属品など、細かく分かれた用具ごとに記載が必要になります。

今まで手すりなどの同一品目はまとめていましたが、それもできなくなるのですね。
機種名、TAISコード入力のQ&A

サービス利用票・別表への機種名、TAISコードの入力は義務なのですか?
サービス利用票へのTAISコード等の入力は、
- ケアプランデータ連携システムを利用する場合→必須
- ケアプランデータ連携システムを利用しない場合→当面の間は空欄でも可
となります。

詳細は以下のQ&A(介護保険最新情報Vol.1362)をご覧ください。
- Q「「介護サービス計画書の様式及び課題分析標準項目の提示について」の一部改正について」(令和6年7月4日付け老認発 0704 第1号厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課長通知)において、居宅サービス計画書の様式に「用具名称(機種名)」及び「TAIS コード・届出コード」の項目が追加されたが、これらの項目について、記載は必須とされるのか。
- A
これらの項目については、居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行うことができるようにする観点から、居宅サービス計画書の様式に追加したものである。
このため、ケアプランデータ連携標準仕様に準じた CSVファイルによりデータ連携を行う場合は記載を行うものとし、データ連携を行わない場合は、当面の間、当該項目を空白として差し支えない。
また、記載する場合、「用具名称(機種名)」の欄に記載するのは具体的な機種名とする。
なお、居宅介護支援事業所と福祉用具貸与事業所間で取り扱う項目を統一し、効率的なデータ連携を行うことが出来るよう所要の見直しを行った趣旨については、「介護保険最新情報 Vol.1177(令和5年10月6日付け厚生労働省老健局高齢者支援課事務連絡)」の問16も参照いただきたい。
引用:介護保険最新情報Vol.1362
3.サービス利用票に機種名、TAISコードを効率的に入力する方法


福祉用具貸与の実績報告書を見ながらサービス利用票に転記するのが大変です。
何かいい方法はないでしょうか?

TAISコード等を手入力をせずにサービス利用票へと転記する方法をご紹介します。
ステップ① 実績報告書をPDFで表示
まずは福祉用具貸与事業所の実績報告書をPDF化し、パソコン上で表示させます。
その方法は、以下の2つがあります。
方法1:複合機を使用
多くの複合機には、受信したFAXを自動的にPDF形式に変換し、指定したフォルダやメールアドレスに送信する機能が搭載されています。
この機能を利用するには、一般的に以下の手順を踏みます。
- 複合機本体でFAXの受信設定を行います。
- 受信したFAXデータを保存するフォルダを指定します。
- 保存形式としてPDFを選択します。
- 必要に応じて、自動転送の設定を行います。

現在お使いの複合機で、上記の機能が搭載されているか確認してみましょう。
方法2:インターネットFAXを使用
複合機を使わずにFAXをデジタル管理したい場合は、「インターネットFAX」を利用する方法もあります。
インターネットFAXは、従来のFAX機を使わず、FAXをインターネット経由で受信・送信できるサービス です。
受信したFAXは自動的にPDFとして保存されるため、そのままパソコンに表示させられます。


私も活用している「MOVFAX(モバックス)」に関しては以下の記事で解説しています。
ステップ② Googleレンズを起動し、機種名、TAISコードをコピー
続いては、パソコン上で PDF表示した実績報告書に記載されている 「機種名」と「TAISコード」 をコピーしていきます。

普通にコピーしようとしてもできないのですが💦
今回のようにPDFが画像として埋め込まれている場合、通常の方法ではテキストがコピーができません。
そこで活用するのが「Googleレンズ」 です。
Googleレンズには、画像内の文字を認識できる機能があります。
この機能を使えば、実績報告書に記載された「機種名」と「TAISコード」を一瞬で取得できます。

稀にテキストが正確に読み取れていないことがありますので、コピー後の確認を行ってください。
応用編:Cliborを活用してコピペを効率化

コピーと貼り付け(コピペ)を繰り返す作業が手間です。

Cliborを使えばコピペが効率化されます。
Clibor(クリボー) は、コピーしたテキストを記憶して管理できる「クリップボード管理ツール」です。
通常、テキストをコピーすると上書きされてしまいますが、Cliborを使えば複数のコピー履歴を保存できます。
例えば、以下のテキストをコピーした場合、
- テキスト1
- テキスト2
- テキスト3

Cliborにコピーした履歴が残り、過去にコピーしたテキストも貼り付けることができます。
さらにFIFOモードを活用すれば、テキストを連続でコピーし、連続で貼り付けることができます。

Googleレンズで機種名、TAISコードを連続でコピーして、介護ソフトに連続で貼り付けると効率的です。
Cliborは以下の公式サイトから、無料でダウンロードできます。
ステップ③ 介護ソフトへ貼り付け(転記)
Googleレンズを起動して、機種名、TAISコードをコピーしたら、介護ソフト(※画像はカイポケ)に貼り付け(転記)します。
4.まだまだある!TAISコード入力方法あれこれ


TAISコードの入力を効率化する方法は他にもあるのですか?

現役ケアマネでタダカヨ講師としても活動されている「たんくすさん」が、TAISコードの入力方法を、わかりやすくまとめてくれました。




たんくすさんが作成された資料は、こちらをご覧ください。
TAISコード入力方法あれこれ

これはわかりやすい!
たんくすさん、ありがとうございます!
たんくすさんやヒトケアも講師をしている「NPO法人タダカヨ」に関しては、以下の記事をご覧ください。
5.まとめ
今回は、令和7年4月から変更となるサービス利用票の新様式と、TAISコードを効率的に入力する方法について紹介しました。
令和7年3月6日に発出された「介護保険最新情報Vol.1362」にて、データ連携システムを利用していない場合は、TAISコードの入力は必須ではないことが明らかになりました。
そのため、多くの事業所では、従来通りの方法でサービス利用票を作成することになるでしょう。
一方で、すでにケアプランデータ連携システムを導入している、または今後導入を予定している場合は、TAISコードの入力が必須となります。
その際は、今回ご紹介した効率的なTAISコード入力方法を参考にしていただければ幸いです。

私もGoogleレンズや音声入力を活用して、TAISコードを入力してみます!
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