こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。
認知症の方を支援するためのマニュアルを作成したいです
認知症のある方への支援は、より多くの専門的な知識と判断が求められます。
また、認知症の進行度や症状の変化に応じた柔軟な対応が必要です。
そこで今回は、ケアマネジャー向けの認知症ケアマニュアルを作成しました。
【サンプル】認知症ケアマニュアル
認知症ケアマニュアルは次の3つの章で構成されています。
実践的な認知症ケアマニュアルをお探しの方は、ぜひ最後までご覧ください。
\認知症ケアマニュアル/
居宅介護支援の業務マニュアルは、以下の記事にて紹介しています。
1.認知症ケアマニュアルの内容①:はじめに
本マニュアルは、認知症のある人が可能な限り住み慣れた地域で、その人らしい生活を続けられるよう支援することを目的としています。認知症ケアに関わるすべてのスタッフが、本人の尊厳を守りつつ、その人に合った適切なケアを提供するための基本方針を示します。この目的を達成するために、以下の 4 つの目標を設定しています。
- 認知症への理解を深める
認知症の定義、種類、症状についての基本的な理解を深め、認知症がどのように本人や家族に影響を与えるかを理解します。 - 個別性を尊重したケアマネジメント
アセスメントを通じて得られた本人の能力、意欲、嗜好などの強み(ストレングス)に着目し、個別性を尊重した支援を提供します。また、BPSDへの対応や家族支援を含めた包括的な支援を実施し、本人と家族が安心して生活できる環境を整えます。 - 権利擁護の推進
認知症のある人の自己決定権を最大限尊重し、本人の意思に基づいた生活を支援します。
成年後見制度の利用や、虐待防止といった取り組みを通じて、本人の尊厳と権利を守るための体制を整えます。
2.認知症ケアマニュアルの内容②:認知症への理解を深める
認知症のケアを適切に行うためには、まず認知症に対する基本的な理解を深めることが不可欠です。
この章では、認知症の定義、種類、そして症状について説明します。
認知症の定義
認知症とは、「いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、社会生活に支障をきたすようになった状態」を指します。
加齢に伴う正常な老化とは異なり、脳の器質的な変化によって引き起こされる症候群です。
認知症には、記憶力や判断力、言語能力、行動など、さまざまな認知機能が幅広く影響を受ける特徴があります。
認知症は一つの病気ではなく、さまざまな原因や疾患によって引き起こされる症候群です。
認知症の進行に伴い、記憶障害や判断力の低下、見当識障害(時間や場所、人の認識が困難になること)などの症状が現れます。
また、これらの症状に伴い、行動や感情の変化も見られます。
物忘れと認知症の違い
加齢による物忘れは、日常的な記憶の一部を忘れてしまうことが多く、時間が経てば思い出すこともあります。
例えば、どこに鍵を置いたか忘れても、思い出したり、誰かの助言で探し出すことが可能です。
この場合、生活全体に大きな支障はありません。
一方、認知症は、単なる物忘れとは異なり、以下の点で大きく異なります。
認知症の症状
認知症の症状は大きく分けて、中核症状と BPSD(行動・心理症状)の 2 つに分類されます。
中核症状
中核症状は、認知機能の低下によって直接引き起こされる症状であり、以下のようなものがあります。
- 記憶障害:新しい情報を覚えられない、過去の出来事を思い出せない。
- 見当識障害:時間、場所、人などの認識ができない。
- 理解:判断力の障害:物事の意味を理解できない、適切な判断ができない。
- 実行機能障害:計画を立てたり、段取りを組んだりすることが難しくなる。
- 失語:言葉が出てこない、言葉の意味がわからない。
- 失行:道具の使い方がわからない、目的の動作ができない。
- 失認:物や人を認識できない。
BPSD(行動・心理症状)
BPSD(行動・心理症状)は、認知症に伴って現れる行動や心理面での二次的な症状です。
中核症状とは異なり、環境や心理的な要因によっても影響を受けます。
BPSDには、以下のような症状が見られます。
- 幻覚・妄想:存在しないものが見えたり、ありえないことを信じ込む。
- 暴言・暴力:他者に対して攻撃的な言動をとる。
- 抑うつ・不安:気分の落ち込みや不安感が強まる。
- 徘徊:目的なく歩き回る。
- 食行動の異常:過食や拒食、異食など。
- 不眠・昼夜逆転:睡眠パターンの乱れ。
認知症の種類
認知症には、いくつかの異なる原因や特徴を持つ種類が存在します。最も多いのがアルツ ハイマー型認知症で、全体の半数以上を占めます。
次に頻度が高い病気が脳血管性認知症、 レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があります。
これらは「4大認知症」と呼ばれており、それぞれ発症の原因や進行速度、症状の現れ方が異なるため、早期発見と正確な診断、そして適切なケアが不可欠です。
アルツハイマー型認知症
- 原因
アルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβタンパクやタウタンパクが蓄積し、神経細胞が徐々に破壊されることによって引き起こされます。
認知症の中で最も一般的なタイプで、全体の約 60~70%を占めます。 - 症状
最初に記憶障害が現れます。最近の出来事や予定を忘れたり、何度も同じ質問を繰り返すことがあります。
進行するにつれて、見当識障害(時間や場所、人の認識が難しくなる)や、言語障害(言葉が出なくなる、会話が困難になる)が現れ、日常生活が徐々に困難になります。 - 進行
進行はゆっくりで、初期には物忘れが目立つだけですが、やがて認知機能全体が低下していきます。最終的には日常生活の全般的なサポートが必要になります。
脳血管性認知症
- 原因
脳の血管が詰まったり、破れたりすることで、脳の特定の部分が損傷を受けることに より発症します。主な原因としては、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害が挙げられます。
認知症全体の約 20%を占めます。 - 症状
判断力の低下や注意力の低下が見られ、歩行障害や尿失禁が併発することもあります。症状は脳血管の損傷した部位に依存しますが、記憶障害は比較的軽度な場合が多いです。 - 進行
脳血管性認知症は、階段状に進行するのが特徴です。突然発症し、症状が安定する期間が続いた後、さらに脳血管障害が発生すると、再び症状が悪化するというサイクルを繰り返します。
レビー小体型認知症
- 原因
脳内にレビー小体という異常なタンパク質が蓄積することで発症します。
レビー小体は、脳の神経細胞を破壊し、認知機能の低下や運動障害を引き起こします。
レビー小体型認知症は、全体の約10~20%を占めます。 - 症状
主な特徴は幻視(実際には存在しないものが見える)と、認知機能の変動(あるときは正常に近く、別のときは混乱するなど、認知機能が日によって変動すること)です。また、パーキンソン症状(手足の震えや筋肉のこわばりなど)も見られます。 - 進行
レビー小体型認知症は、認知症の症状に加えて、運動機能障害も徐々に進行します。
また、幻視や妄想などの精神症状も頻繁に現れるため、ケアには注意が必要です。
前頭側頭型認知症
- 原因
前頭葉や側頭葉が萎縮することによって発症します。
比較的若年(50 代~60 代)で 発症することが多く、認知症全体の約 5%を占めます。 - 症状
初期には人格変化や行動異常が顕著に現れます。例えば、社会的ルールを無視する、感情が鈍くなる、衝動的な行動をとることが増えます。
また、言語障害も早期から現れ、言葉が出なくなることがあります。 - 進行
記憶障害が初期に現れることは少なく、行動の変化や言語障害が主な特徴です。病気が進行すると、徐々に記憶障害や日常生活での困難が増加します。
認知症の人への関わり方
認知症のある人は、自分の意思をうまく伝えられないことや、日常生活で不安や混乱を感じることが多くなります。
そのため、適切な関わり方を理解し、実践することが重要です。
ここでは、認知症のある人と接する際の基本的な姿勢や具体的なコミュニケーションの方法について説明します。
基本的な姿勢
- 尊厳を守ること
介護者はその人の人格と尊厳を尊重し、その人らしさを大切にする姿勢で接することが求められます。
これは、相手が困難に直面しているときも、その人の意思を無視することなく寄り添うことを意味します。 - その人のペースに合わせる
認知症のある人は、新しい情報を理解するのに時間がかかったり、混乱したりすることがあります。
そのため、相手のペースに合わせて話し、焦らせないことが大切です。
急かすことなく、ゆっくりと、穏やかな口調で関わることで安心感を与えられます。 - 相手の世界に寄り添う
認知症のある人は過去の記憶と現在の状況が混同することがあります。このような場合には、その人の感じている世界に寄り添うことが必要です。無理に間違いを指摘せず、相手の思いを受け止める姿勢が大切です。
コミュニケーションの基本
- 簡潔でわかりやすい言葉を使う
認知症のある人には、複雑な説明は避け、短く具体的な言葉で話すことが重要です。
例えば、「あれを取って」ではなく、「その赤いカップを取ってください」のように伝えることで混乱を防ぎます。 - 視線を合わせ、穏やかな態度を保つ
相手に話しかけるときには、視線を合わせ、相手の目の高さに合わせて話すことで、安心感を与えることができます。
また、穏やかな表情や態度を保つことが大切です。
顔をしかめたり、急な動作を避け、できるだけリラックスした状態で接するよう心がけます。 - 非言語的なコミュニケーションの活用
言葉の理解が難しくなることがあるため、非言語的なコミュニケーション(笑顔、うなずき、優しく触れるなど)も重要です。
例えば、肩に軽く手を置いて安心させる、微笑んで相手の言葉に共感を示すといった行動が効果的です。 - 選択肢を提示する
認知症のある人が自己決定できる機会を持つことは、尊厳を守るために重要です。
ただし、選択肢はシンプルにしておくことがポイントです。
例えば、「お茶とジュース、どちらがいいですか?」といった形で、相手が理解しやすい選択肢を提示します。
3.認知症ケアマニュアルの内容③:個別性を尊重したケアマネジメント
認知症のある人へのケアマネジメントでは、本人の尊厳を守り、個別性を重視した支援を提供することが重要です。
本章では、アセスメント、ケアプランの作成、多職種連携、モニタリングを通じて、本人が安心して生活できるよう支援し、家族の負担を軽減する方法を説明します。
アセスメント
アセスメントは、認知症のある人のケアマネジメントにおける最初のステップであり、ケア プランの基礎を築く重要なプロセスです。
「個別性の尊重」、「中核症状と BPSD の理解」、「家族の介護負担の把握」という3つの視点を重視することで、本人の尊厳を守りつつ、最適な支援を提供できるようになります。
個別性の尊重
個別性の尊重は、認知症の有無にかかわらず重要な視点です。
個別性を尊重した支援をするには、その人の生活歴や価値観、趣味などを理解することが基盤となります。
しかし、記憶障害や判断力の低下、言語能力の低下によって、本人の意思や過去の大切なことを聞き取るのが難しくなる場合があります。
このため、本人が言葉で伝えられなくても、それらの重要な情報を把握するための工夫が必要です。
認知症のある人がうまく情報を伝えられない場合、以下のような方法を用いて、本人の個別性を理解するためのアセスメントを行う必要があります。
- 家族からの聞き取り
認知機能の低下によって本人がうまく伝えられない部分も、家族の協力で補うことができます。
家族からは、本人が大切にしてきた価値観や趣味、好み、日常生活での習慣などを聞き取り、その情報を支援に反映させることで、本人にとってより適切で安心できるケアを提供することが可能になります。 - 観察
本人の行動や反応を観察することで、何が好きか、どのような状況で安心するか、あるいは不安を感じるかを把握できます。
非言語的な情報(表情、態度、行動)を観察することは、認知症ケアにおいて非常に有効です。 - 簡潔な質問や選択肢を提示
言語能力が低下していても、具体的でシンプルな質問や選択肢を使うことで、本人の意思を引き出すことが可能です。
例えば、「今日どんな活動をしたいですか?」ではなく、「散歩に行きますか?音楽を聴きますか?」といった形で選択肢を示すと、答えやすくなります。
中核症状とBPSDの理解
認知症のある人のアセスメントにおいては、中核症状と BPSD が本人の生活にどのような影響を与えているかを把握する必要があります。
中核症状は、記憶障害や判断力の低下、見当識障害などが日常生活に大きな影響を与えます。
例えば、記憶障害によって薬の飲み忘れが生じ、本人の健康管理が難しくなる場合があ ります。
BPSDは、不安や徘徊、妄想などが発生し、本人がストレスを感じる場面が多くなります。
これらの症状が頻繁に現れると、本人が安心して生活することが難しくなるため、症状がどのような場面で発生しやすいかを理解し、それに応じたケアを行うことが重要です。
そして、これらの症状の理解は、本人ができる限り自立した生活を維持できるよう支援するための重要な要素です。
中核症状やBPSDに適切に対応することで、本人の残存機能を活かした自立支援が可能になります。
家族の介護負担の把握
家族の介護負担が増大すると、家族自身の心身の健康に悪影響を与えるだけでなく、本人へのケアの質が低下するリスクも高まります。
特に、BPSDへの対応や、認知症の進行によって日常的な見守りが必要になる場合、家族の負担はさらに大きくなります。
そのため、アセスメントを通じて家族の介護負担やニーズを把握し、無理なく介護を続けられるようなサポート体制を整えることが、本人が安定した在宅生活を送るための基盤となります。
ケアプランの作成
本マニュアルでは、アセスメントで得られた情報をもとに、「本人の強みを活かす」、「BPSDへの対応」、「家族支援」の3つの視点を重視したケアプラン作成を目指します。
本人の強みを活かす
ケアプランの作成では、アセスメントで把握した本人の能力、意欲、嗜好といった強み(ストレングス)に基づき、支援を提供します。
本人が自分でできることを尊重し、可能な限り自立した生活を送れるように支援を計画することが重要です。
強みを活かしたケアは、本人の自尊心や自信を高め、認知症が進行してもその人らしさを保ちながら生活を支えることができます。
BPSDへの対応
BPSDは、本人の日常生活に大きな影響を与え、家族や介護者にとっても大きな負担となります。
ケアプランでは、アセスメントで把握したBPSDの発生状況や原因をもとに、適切な対応策を計画します。
これには、環境の調整や日常の対応方法が含まれ、本人がストレスや不安を感じる場面をできるだけ軽減することを目指します。
家族支援
認知症のケアは、本人だけでなく家族への支援も重要な要素です。
アセスメントで把握した家族の介護負担やニーズに基づき、家族が無理なくケアを続けられるような支援をケアプランに組み込みます。
家族の負担を軽減するため、レスパイトケアや介護者の交流会などを活用し、家族が安心して支援できる環境を整えることが大切です。
モニタリング
モニタリングでは、「本人の状態変化」、「ケアプランの効果」、「家族の介護負担とニーズ の変化」の3つの視点を持ちながら評価を行います。
そのうえで、必要に応じて再アセスメントを実施し、ケアプランを柔軟に変更していきます。
本人の状態変化
認知症は進行性であり、中核症状やBPSDは時間とともに変化します。
そのため、モニタリングでは、本人の状態の変化に注視し、日常生活や支援の必要性にどのような影響がある かを評価します。
ケアプランの効果
現在のケアプランが設定した目標に向かって効果を発揮しているかを評価します。
特に、本人の強みを活かした支援が適切に行われているか、また、BPSDへの対応がうまく機能しているかに注目します。
家族の介護負担とニーズの変化
家族の負担は時間の経過とともに変化することが多いため、家族の介護負担やニーズも継続的にモニタリングすることが重要です。
家族が無理なく介護を続けられる環境を整えるため、家族の状況に応じた支援が行われているかを確認します。
4.認知症ケアマニュアルの内容④:権利擁護の推進
認知症のある人は、認知機能の低下により、日常生活における意思決定が難しくなり、さまざまなリスクに直面します。
そのため、ケアマネジメントにおいては、本人の権利を守り、尊厳を保ちながら生活できる環境を整えることが重要です。
意思決定支援
認知症の人であっても、その能力を最大限活かして、日常生活や社会生活に関して自らの意思に基づいた生活を送ることができるようにするために行う、意思決定支援者による本人支援を「意思決定支援」といいます。意思決定支援における重要な視点は、以下のとおりです。
本人の意思の尊重
意思決定支援において最も重要な視点は、本人の意思を最大限に尊重することです。
認知症が進行していても、本人には意思決定権があり、できる限り自分の生活やケアに関する選択を行えるように支援します。
支援者は、わかりやすい言葉や視覚的手段を使い、本人が自分の意思を表明しやすい環境を整えることが求められます。
意思表明が難しい場合は、表情や行動などから意向を読み取り、支援に反映します。
家族や支援者との連携
認知症のある人が自ら意思決定を行うのが難しい場合、家族や支援者との協力が必要です。
家族は、本人の過去の価値観や好みをよく知る存在であり、意思決定をサポートするうえで大きな役割を果たします。
支援者は、家族からの情報を基に、本人の意向や生活の背景を尊重した支援を提供し、本人の尊厳を守ります。
また、多職種のチームと連携して適切な支援が行えるようにすることも重要です。
安心できる環境の提供
意思決定支援を行う際、本人が安心できる環境を提供することが、意思表明を促進するために非常に重要です。
認知症のある人がリラックスできる環境で支援を受けることで、意思を表明する能力が高まります。
ストレスや不安を感じない状況を作り、急かすことなく、本人がじっくり考え意思を表明できるようなタイミングを見計らって支援を行うことが大切です。
虐待防止の推進
認知症のある人は、介護や支援を受ける立場であり、虐待や不当な扱いを受けやすい状況に置かれることがあります。
介護の現場や家庭における虐待を防止するため、介護者や支援者は適切な知識と理解を持ち、虐待を未然に防ぐための対策を講じることが不可欠です。
虐待の種類
高齢者虐待防止法では、虐待の種類を、「身体的虐待」、「心理的虐待」、「経済的虐待」、「介護放棄(ネグレクト)」、「性的虐待」の5種類を定義しています。
- 身体的虐待:叩く、押す、拘束するなどの身体的な暴力。
- 心理的虐待:脅迫、侮辱、無視するなど、心理的な苦痛を与える行為。
- 経済的虐待:本人の財産を不正に使ったり、必要なものを買わせない行為。
- 介護放棄(ネグレクト):必要な介護や医療を提供せず、放置する行為。
- 性的虐待:本人の意思に反した性的行為や、性的な意図を持った不適切な接触。
虐待防止のための取り組み
虐待の未然防止、早期発見、迅速かつ適切な対応の観点から、以下の措置を講じます。
- 指針の整備
「高齢者虐待防止法」の実効性を高め、利用者の尊厳の保持・人格の尊重が達成されるよう本指針を定めます。 - 虐待防止検討委員会の設置
虐待防止・早期発見に加え、虐待が発生した場合はその再発を確実に防止するため「虐待防止委員会」を設置します。 - 研修の実施
虐待防止のための職員研修は、従業者に対して虐待の防止に関する基礎的内容と適切な知識の普及・啓発を目的としています - 専任担当者の設置
高齢者虐待防止の取り組みは、その重要性と緊急性を鑑みて、管理者が専任担当者として責任を持つこととします。
成年後見制度の活用
認知症の人が認知機能の低下によって日常生活や財産管理における意思決定が困難になった場合、成年後見制度を活用することで本人の権利を守ることができます。
成年後見制度の概要
成年後見制度には、大きく分けて「法定後見」と「任意後見」の 2 種類があります。
- 法定後見
本人がすでに判断能力を十分に有していない場合に、家庭裁判所が成年後見人を選任します。「後見」「保佐」「補助」の 3 段階があり、本人の状況に応じたサポートが行われます。 - 任意後見
本人が判断能力を持っている段階で、将来に備えて信頼できる人を後見人として選び、後見契約を結ぶ制度です。本人の意思に基づいた柔軟な支援が可能です。
後見人の役割
後見人の役割は、財産管理と身上監護の 2 つに大きく分けられます。
- 財産管理
後見人が、本人に代わって財産を適切に管理します。
これには、預金の管理、各種支払い、不動産の管理・売買、詐欺や不正契約からの保護などが含まれます。
後見人は、本人の経済的な安全を守る役割を果たします。 - 身上監護
本人が適切な医療や介護サービスを受けられるよう支援します。具体的には、介護施設の手続きや医療機関との連携、介護サービスの契約代行などを行い、本人が安心して生活を送れるようにサポートします。
後見人とケアマネジャーの連携
後見人とケアマネジャーは、それぞれ異なる役割を担いながら、本人を支援しますが、両者の密な連携が本人の生活を守るために不可欠です。
例えば、入院や退院時には、後見人が入院に伴う契約や費用の管理を行い、ケアマネジャーは退院後のケアプランを調整します。
このように、後見人とケアマネジャーが協力することが、本人の生活の安定と利益を守るための基盤となります。
5.【ダウンロード】認知症ケアマニュアル
今回紹介した認知症ケアマニュアルのテンプレート(※Wordでの編集可能)は、390円でダウンロード可能です。
認知症ケアマニュアルの購入方法は、以下のとおりです。
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