こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。
ケアマネさんに営業をしても新規獲得に中々繋がりません。
営業方法の差別化を図れば、新規依頼の可能性も高まりますよ。
介護サービス事業所はケアマネが所属する居宅介護支援事業所への営業活動が重要となります。
なぜなら、利用者は担当ケアマネからの紹介を通じて介護サービス事業所の存在を知るからです。
私は2012年7月から居宅ケアマネとして活動していますが、当時も今も変わらず、様々な事業所が営業に訪れます。
営業方法としては、どの事業所も
- 事業所のパンフレット
- 現在の空き情報
の紙を渡されます。
ここで介護サービス事業所の皆さんに残念なお知らせがあります。
「毎月のようにケアマネにパンフレットや空き状況を配っても営業効果は殆どありません」
各介護サービス事業所のパンフレットは、事業所内に1~2部あれば十分です。
また、空き情報の紙をもらっても、そのタイミングで担当利用者さんにサービス追加の必要性がなければ意味がありません。
ではケアマネさんへの営業はどのようにすればいいのですか?
今回はケアマネへの営業方法に悩みを抱える介護サービス事業所さんに向けて、現役ケアマネである私が考える
「ケアマネへの営業を成功させるコツ5選」
を紹介します。
当サイトでダウンロード可能な各種テンプレートは、以下の記事で詳しく紹介しています。
ケアマネへの営業を成功させるコツ①:随時更新可能な空き情報シートを共有する
介護サービス事業所が営業を行う際には、空き情報の紙を配布することが一般的です。
ただ、この方法は得策とは言えません。
なぜなら、ケアマネが介護事業所の空き情報を知りたいタイミングは、介護サービス事業所が営業で空き情報を配布した時ではなく、担当利用者さんにサービス利用のニーズが発生した時だからです。
例えば、A訪問介護事業所が営業に訪れ、空き情報の紙を配布したとします。
その10日後に担当利用者さんに訪問介護利用のニーズが発生しました。
その時、10日前に受け取ったA訪問介護事業所の空き情報は役に立つでしょうか?
情報は鮮度が命です。
10日前に受け取った空き情報の内容は既に変動している可能性が高く、情報の価値は既に失われています。
だとしたら、もっと頻回に営業するしかないのでしょうか?
私がオススメする方法は、Googleスプレッドシートで作成した空き情報シートをケアマネと共有することです。
Googleスプレッドシートとは何ですか?
Googleスプレッドシートは、Googleアカウントを持っていれば誰でも利用できる無料の表計算ソフトです。
表計算ソフトとは、表を作成してデータの集計や分析、⾃動計算を⾏うためのソフトになります。
代表的な表計算ソフトがExcelです。
GoogleスプレッドシートとExcelの大きな違いは、
- Googleスプレッドシートはオンライン※ファイルの共有や共同編集が可能
- Excelはオフライン
であるということです。
介護サービス事業所はGoogleスプレッドシートをどう活用すれば良いのですか?
介護サービス事業所は、Googleスプレッドシートで空き情報シートを作成して情報を随時更新してください。
そして、作成した空き情報シートをケアマネと共有しましょう。
そうすることにより、ケアマネは空き情報シートを確認したうえでスムーズな依頼ができます。
介護サービス事業所側も迅速な情報提供が可能となり、効率的な営業が実現します。
Googleスプレッドシートで作成した空き情報シートはQRコードを作成して、営業時のチラシとして配りましょう。
Googleスプレッドシートを活用した空き情報シートの作り方は以下の記事をご覧ください。
ケアマネへの営業を成功させるコツ②:手書きの利用申込書を使用しない
介護サービス事業所の皆さん、ケアマネからの新規依頼時に手書きの利用申込書の記入を依頼していますか?
実はこの手書きの利用申込書、ケアマネにとって非常に手間の掛かる業務なのです。
特に新規担当時に複数のサービス事業所に申込書を書くのが大変です…。
そのため、利用申込書が細かすぎる介護サービス事業所は、ケアマネから敬遠される可能性があります。
そうはいっても介護サービス事業所も新規受入時に利用者さんの基本情報は必要です。
何か良い方法はありますか?
Googleフォームで利用申込書フォームを作成すれば、サービス事業所、ケアマネ双方の業務効率化になりますよ。
GoogleフォームはGoogleが無料で提供する、入力フォームを作成するためのツールです。
Googleフォームを使えば、新規受入時の利用申込フォームも簡単に作成できます。
作成した申し込みフォームは、次のように活用できます
- 事業所のホームページに埋め込む
- 営業チラシにQRコードを載せる
これにより、ケアマネはパソコンやスマートフォンからスムーズに利用申込フォームの入力ができます。
「Googleフォームで利用申込ができる」
はケアマネへの営業時のアピールポイントの一つになります。
Googleフォームの使い方
Googleフォームの使い方は以下のとおりです。
ステップ①:Googleフォームにアクセス
Googleの検索サイトの画面から①→②の順でGoogleフォームを開きます。
ステップ②:テンプレートを選択
Googleフォームにアクセスすると下の画面が表示されます。
赤枠で囲っている「テンプレートギャラリー」を選択すると、
- 連絡先情報
- イベント出欠確認
- イベント参加申込書
- お客様アンケート
等、複数のテンプレートが用意されています。
自分でイチからフォームの作成をしたい方は、青枠で囲っている「新しいフォームを作成」を選択しましょう。
ステップ③:テーマをカスタマイズ
まずはフォームのデザインをカスタマイズしていきましょう。
パレットのアイコン(①)をクリックすると②から、
- テキストスタイル
- ヘッダー画像
- 全体のテーマ色
- 背景色
を変更することが可能です。
ステップ④:タイトル・説明文を入力
テーマのカスタマイズをしましたら、
- 無題のフォーム
- フォームの説明
を入力しましょう。
ステップ⑤:質問と選択肢を作成
質問文は①から入力をします。続いて②をクリックすると、
③の質問形式が表示されます。
質問形式には以下の種類があります。
種類 | 使い方 |
---|---|
記述式 | 短い文を入力する |
段落 | 長い文を入力する |
ラジオボタン | 複数の回答から1つだけ選択する |
チェックボックス | 複数の回答から1つ以上選択する |
プルダウン | プルダウン形式で複数の回答から1つだけ選択する |
ファイルのアップロード | 回答者がファイルをアップロード(添付)する |
均等目盛 | 1~10までの段階にわけて評価(回答)する |
選択式(グリッド) | 行と列にわけて1つだけ選択する |
チェックボックス | 行と列にわけて1つ以上選択する |
日付 | 日付を入力する※スケジュール調整などに使用 |
時刻 | 時刻を入力する※希望時間の調整などに使用 |
質問を追加する時は下の画面の+マークをクリックします
ステップ⑥:プレビューで確認
フォームの作成後は、プレビュー画面から内容を確認しましょう。
画像右上の目のアイコンをクリックするとプレビュー画面が開きます。
ケアマネへの営業を成功させるコツ③:電話、FAX以外の連絡ツールを増やす
「MCSやLINE WORKSを使った連携は可能ですか?」
私は初めて営業に来られた介護サービス事業所さんに上記の質問をしています。
なぜなら、業務効率化と多職種連携の質向上を実現するには、電話やFAXなどのアナログ連携から、チャットツールなどを活用したデジタル連携への移行が必要だからです。
電話を中心とした多職種連携では、次のような業務上の問題点があります。
- 1つの対応に時間と手間が掛かる
- 伝言ゲームのように情報が変化しやすい
- チーム全体での情報共有が図れない
これらの課題を解決するために、チーム全体で統一したチャットツールを活用することが重要です。
現在は、ケアマネ自身も電話やFAXを中心とした連絡に依存しています。
しかし、将来的には介護業界もICTを活用した多職種連携が標準化されることでしょう。
その時代に備えて、今の時点でチャットツール等が利用できることを営業時に伝えていれば、
「このサービス事業所さんと連携したい!」
とケアマネは感じるでしょう。
チャットツールの重要性は理解できましたが、導入までには時間が掛かりそうです。
チャットツールの導入が難しい場合は、メールの活用も有効です。
医療介護専用のチャットツールであるMCS(メディカルケアステーション)について知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
ケアマネへの営業を成功させるコツ④:ホームページにパンフレットのPDFを載せる
パンフレットは事業所のサービスや特長を伝える効果的な手段です。
特にデイサービスは事業所ごとに異なる特色を持つため、提供するプログラムやアクティビティ、食事などの内容を写真やイラストで紹介することで、利用者さんやご家族に具体的なイメージを持ってもらえます。
このような重要な役割を果たす事業所のパンフレットですが、居宅介護支援事業所には1~2部あれば十分です。
そのため、営業の度に配布をしても効果的ではありません。
それよりも効果的なのは、ホームページにパンフレットのPDFを掲載することです。
ホームページにパンフレットのPDFが掲載されていることで、ケアマネは以下の対応が可能になります。
- 必要な時にパンフレットを印刷して利用者や家族に配布できる
- チャットやメールからパンフレット(PDF)を添付できる
私は利用者さんのご家族とチャットでよく連絡を取るので、事業所のパンフレットがPDF形式でダウンロードできると簡単に紹介できます。
パンフレットのデジタル化により、情報提供が効率化され、より多くの人に事業所の魅力を伝えることができます。
ケアマネへの営業を成功させるコツ⑤:ホームページに料金シュミレーションを実装する
「利用料金はどれくらい掛かりますか?」
時々、利用者さんやご家族から上記の質問があります。
しかし、介護保険サービスは
- サービス内容
- 要介護度
- サービス提供時間
- 負担割合
- 加算内容
等により利用料金(自己負担額)が異なるため、冒頭の質問を受けても概算を伝えることしかできません。
その時に介護サービス事業所のホームページから料金シュミレーション行えれば、利用者さんやご家族が利用料金を把握しやすくなり、サービス利用に繋がる可能性が高まります。
特にデイサービスやショートステイは食費等の自費もあるため、料金シュミレーションがあるとありがたいです。
まとめ:営業方法をアップデートして新規獲得を目指そう
今回は、介護サービス事業所がケアマネへの営業を行う上で重要なポイントを5つ解説しました。
現在も大半の介護サービス事業所が、居宅介護支援事業所等に訪問してパンフレットと空き情報を配布する営業方法を継続しています。
しかし、時代の変化とともに、新しい営業手法が求められています。
特にデジタル化が進み、インターネットの普及によって情報収集の方法も変化しています。
ケアマネや利用者さんもネットを活用して情報を得ることが一般的になりました。
営業方法の見直しとアップデートが、介護サービス事業所の発展に不可欠な要素となります。
新たな営業手法を取り入れながら、ケアマネや利用者さんにサービスの魅力を伝え、地域で求められる事業所を目指しましょう。
私の事業所でも、空き情報シートを作成してケアマネさんにQRコードを配布してみます!
当サイトで販売しているテンプレートの購入方法は、以下の記事で解説しています。
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