【自然災害BCP】日常生活から無理なくできる防災対策(平常時の対応)

BCP

こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。

令和6年1月1日に『令和6年能登半島地震』が発生しました。
穏やかな元日を過ごしていた最中に被災された皆様へ、心からお見舞い申し上げます。

この大地震は、日常生活における防災対策の重要性を改めて示しました。
そこで今回の記事では、日々の生活の中で無理なく実践できる防災対策を紹介します。
日頃の小さな準備や対策が、緊急時に大きな力となります。巨大地震の発生は予測がつかないからこそ、今できることから始めましょう。

今回の記事では、以下の資料の中から日常生活で無理なく実行できる防災対策についてまとめました。

【東京くらし防災】

「東京くらし防災」は、日常生活における行動に結びつけやすいよう、誰もが実践できる防災行動を提案しています。
さらに、女性、高齢者、障がい者、子ども、外国籍の方、性的マイノリティなど、多様な視点からの防災行動も提示しています。

【東京防災】

「東京防災」は、防災に関する知識を更に深めるため、災害を取り巻く最新の情報などを掲載しています。
さらに、地域や学校、職場など様々な場面で活用できる内容を盛り込んでいます。


居宅介護支援事業所BCPのひな形は、以下の記事からダウンロード可能です。

巨大地震での平常時の対応について解説する前に、まずは地震発生時に命を守るための初期行動(地震発生の瞬間揺れが収まってからの行動についてお伝えします。

地震発生の瞬間には、「身を守る」「つかまる」「危険から離れる」の3つを意識しましょう。

①身を守る
地震の揺れを感じた際には、周囲の状況を素早く確認し、「落ちてこない」「倒れてこない」「行動しない」場所へ迅速に移動することが重要です。
1分以上は安全な場所で状況を見守りましょう。

②つかまる
固定されたものにつかまりましょう。

③危険から離れる
揺れにより発生する危険から離れましょう。

揺れが収まってからの行動は、ケガに注意しつつ、落ち着いて火の始末出口の確保をしましょう。

①ケガに注意して行動する
あわてて行動すると、散乱したガラスなどで怪我をするおそれがあります。
落ち着いて周りをよく見ながら、スリッパや靴を履いてから次の行動に移りましょう。

②落ち着いて、火の始末をする
揺れている最中のキッチンは危険が多いため、すぐに離れて身を守ることを優先し、揺れが収まってから火の始末をしましょう。
万一、出火した場合は、落ち着いて初期消火に当たります。

③ドアを開けて出口を確保する
大きな揺れが収まっても、余震は続きます。
いつでも避難できるように、部屋の窓や戸、玄関のドアを開けて出口を確保しましょう。

その後、周りの家状況を見渡し、家の倒壊やがけ崩れ、津波などの危険がある場合は、直ちに近くの避難場所に避難しましょう。

日常生活において無理なく実行できる防災対策として、以下の対応を紹介します。

防災アプリを一つのフォルダにまとめることにより、災害時に迅速に情報を入手できます。
また、防災フォルダの作成自体が災害対策への意識を高める良いきっかけとなります。
以下に、防災アプリフォルダに入れておきたいアプリを紹介します。

1.都道府県や市町村の防災アプリ
各地域の災害情報や適切な備え方を学ぶことが可能です。

2.ラジオアプリ
ラジオやテレビのない外出先で災害が発生したときも、すぐに必要な情報にアクセスできます。

ラジオアプリ(radiko)のインストール

3.防災情報アプリ
災害の最新情報が得られるだけでなく、マップ上で雨雲・台風・河川の情報も確認できます。

NHK防災ニュースアプリのインストール

4.応急手当アプリ
災害発生時に怪我や急病に対応し、自分や他者を危険から守る手助けになります。


東京消防庁公式アプリのインストール

5.位置情報発信アプリ
自分の居場所を、あらかじめ登録した人 に知らせてくれます。




災害時には高層階から階段で降りる必要があったり、長時間歩くことも想定されます。そのため、靴選びでは「歩きやすさ」を優先することが重要です。日常的にスニーカーを履いているのが理想的ですが、それが難しい場合は、コンパクトなフラットシューズをバッグに入れて持ち歩いたり、職場にスニーカーを置いておくなどの工夫をしましょう。

ハザードマップ(防災マップ)は、大地震や水害などの災害時に被害が大きくなる可能性がある場所や、危険性が高い地域、避難場所、給水ポイントなどが記載された地図です。自分が住んでいる地域にどのような危険が潜んでいるか、緊急時にどこへ避難すればよいかを確認しておきましょう。

重要なデータは、普段から信頼できるクラウドサービスを利用することをおすすめします。仕事関連のデータや家族のアルバム、大切な手紙などもデジタル化してクラウドに保存しておくことで、安全に保管できます。


「日常備蓄」とは、普段から使用する食料品や生活必需品を少し多めに購入し、ストックしておくことを指します。買い物の方法をわずかに変えるだけで、防災対策につながります。
この方法は、「買ってー貯めてー使う」というサイクルを繰り返すことから、「ローリングストック」とも呼ばれます。

非常用持ち出し袋は、避難時に必要な最小限の物品を収めたバッグです。非常用持ち出し袋の中身は、個々人にとって必要な物を考慮して準備することが大切です。準備した物品をリュックなどに入れて、玄関近く、寝室、車内、物置などに置いておけば、家が倒壊した場合でも持ち出しやすくなります。
乳幼児や高齢者、女性、アレルギーをお持ちの方などは、各自に必要なアイテムを非常用持ち出し袋に追加することをお勧めします。

非常用持ち出し袋のタイプアイテム
通常用携帯トイレ
ヘッドライト
折りたたみ式ヘルメット
レインコート
防災用ホイッスル
タオル
水(500mlのボトル1〜2本)
マスク
ゼリー飲料
応急手当用品
モバイルバッテリー(乾電池式/ソーラー充電式)
給水袋
乾電池
持ち歩き用
※外出時に被災したときのために、常に持ち歩くかばんに最低限必要なアイテ ムを入れておきましょう。
モバイルバッテリー
携帯トイレ
ポリ袋
応急手当用品
皮・ゴム手袋
マスク
ゼリー飲料
ヘッドライト
職場用
※会社で用意する以外の物を独自に備えます。会社に泊まることや、歩いて自 宅まで帰ることを想定したアイテムを考えて準備してください。
歩きやすい靴
ライト
寝袋
水筒
ヘルメット
救急セット
携帯トイレ
非常食

NTT東日本が提供する災害用伝言ダイヤル「171」は、災害時に家族や友人の安否を確認するための「声の伝言板」サービスです。このサービスの特徴は以下の通りです。

  1. 災害用伝言ダイヤル「171」の目的
    • 大規模な災害発生時、通信網が圧迫されることがあります。このような状況で、被災者が自分の安否情報を録音し、家族や友人がそれを聞くことができるようにするのが目的です。
  2. 録音と再生の方法
    • 録音:「171」に電話をかけ、録音用のオプション「1」を選択し、自分の電話番号を入力後、メッセージを録音します。
    • 再生:「171」に電話をかけ、再生用のオプション「2」を選択し、確認したい人の電話番号を入力してメッセージを聞きます。
  3. 「web171」について
    • 「web171」は、インターネットを通じて安否確認を行うサービスです。
    • 「web171」は、スマートフォンやパソコンからアクセス可能で、災害時の電話回線の混雑を避けるための代替手段として利用できます。
  4. 体験利用の日程
    • 災害用伝言ダイヤル「171」は、毎月1日と15日に体験利用が可能です。体験利用を通じて、実際の災害時に備えることができます。

災害用伝言ダイヤル(171)の基本的操作方法はこちら

携帯電話各社の災害用伝言板サービスもあります。
使い方は共通で、
被災地域の人:安否情報を登録(電話番号と名前がひも付けられて保存される)
安否を確認したい人:相手の電話番号を入力 すると伝言が表示される
ができます。
伝言板サービスによる連絡 方法を、大切な人との間で共有しておきましょう。

携帯電話各社の災害用伝言板は、以下をご覧ください。

NTTドコモの災害用伝言板の概要は、以下のとおりです。

項目詳細
サービス概要震度6弱以上の地震など大きな災害発生時に運用
メッセージ登録可能エリア全国のFOMA・Xi・5Gサービスエリア、Wi-Fi経由エリア。spモード、ahamo、irumo契約が必要。アプリ版も利用可能
メッセージ登録可能件数1携帯電話番号あたり10件(10件超は上書き)
メッセージ登録内容状態(複数選択可):「無事です」「被害があります」「自宅に居ます」「避難所に居ます」(日本語版)、英語版あり。コメント:全角100文字(半角200文字)以内
メッセージ保存期間1つの災害でのサービス終了まで
「登録お知らせメール」送信先iモード・ドコモメールアドレス、インターネットメール、ドコモ以外の携帯・PHSメール。ファミリー割引グループは事前登録不要
「登録お知らせメール」送信件数事前登録アドレス:最大5件、ファミリー割引:最大19件、メール送信希望者:最大20件
メッセージ確認可能エリア全国のFOMA・Xi・5Gサービスエリア、Wi-Fi経由エリア。ドコモ以外の携帯、PHS、PCからもアクセス可
利用料金無料(パケット通信料は別途発生)
参照:NTTdocomo 災害用伝言板

今回の記事では、巨大地震における「平常時の対応」として、日常生活から無理なくできる防災対策について紹介しました。

今回紹介した防災対策は以下のとおりです。

2011年から2020年にかけてのデータによると、世界で発生するマグニチュード6以上の地震の約20%が日本周辺で発生しています。これは、日本が地震活動の非常に活発な地域に位置していることを示しています。
さらに、今後30年以内に南海トラフ地震が70~80%、首都直下型地震が70%の確率で発生すると予測されています。これらの巨大地震がいつ発生してもおかしくない状況の中、日常生活における防災対策の重要性は一段と高まっています。

今回の記事で紹介した防災対策は、皆さん自身やご家族の命を守るため、そして日々の生活を安全に保つための一助となれば幸いです。

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