こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。
はじめての方は、「ヒトケアの仕事術」活用ガイドをご覧ください。

ケアマネとしての独立を考えていますが、一人ケアマネの収入でも生活していけるのでしょうか?

独立にあたり一番心配なのは、やっぱり「お金」ですよね。
今回はその不安が払拭できるよう、一人ケアマネの収入について解説します!
皆さんの周りにも独立開業しているケアマネさんは多いかと思います。
その中に仲の良いケアマネさんがいても「どのくらい稼いでいますか?」なんて、ストレートなことは訊けないですよね。
そこで今回は、独立以降一人ケアマネを続けている私(当事業所)の売上高を全て公開します。
今回の記事を読めば、一人ケアマネでも十分生活できるだけの収入が得られることがわかります。
独立を目指すケアマネさんは、今回の記事を読んで将来の事業所運営のイメージをつかんでください。
居宅介護支援事業所の売上管理表は、以下の記事からダウンロード可能です。
独立開業(平成27年7月)から現在(令和4年11月)までの売上高を公開


早速ですが、こちらが当事業所(一人ケアマネ)の7年5ヶ月間の月別売上表です。

これはリアルですね…。

独立を目指すケアマネさんが一番知りたい情報だと思い、全てを公開しました。
この売上表の前提となる背景情報をお伝えします。
- 独立開業から現在まで一人ケアマネを継続中
- 事業年度は3月1日~2月28日
- 居宅介護支援費(Ⅱ)を算定
- 1単位あたりの単価:11.4円※1級地
- 認定調査委託料:1件あたり4,400円
続いて、売上表の詳細について解説します。
前事業所の担当ケースを引き継いで開業
私は、平成27年7月に居宅介護支援事業所を開業しました。

あれ!開業1ヶ月目から460,466円の売上が出ていますね。

ケアマネさん、気付きましたか。
実は独立前に所属していた居宅介護支援事業所が閉鎖したため、担当ケースをそのまま引き継ぐことができました。
実際のところ、前事業所の担当ケースを引き継げるかどうかで1年目の売上はまるで違ってきます。
もし、担当ケースゼロからのスタートだったら相当の覚悟が必要だったと思います。

他の独立したケアマネさんはどうなのでしょうか?

今回、Twitter上で独立開業時の担当ケース引き継ぎについてアンケートを実施しました。

「担当ケースを引き継げた」が45%。
「担当ケースを引き継げなかった」が55%。
半数近くのケアマネさんが担当ケースを持って独立できたのですね。

独立を考えるケアマネさんにとって、希望の持てる結果ですね!
新型コロナウイルスの緊急事態宣言(1回目)が売上を直撃
開業初年度(平成27年度)から、年間の平均売上高は右肩上がりで増え続けました。
ところが、令和2年度は前年度に比べて平均売上高が12,000円程度減少してしまいました。
その要因が新型コロナウイルスの流行です。

特に令和2年4月と5月の売上減少が顕著ですね。

ケアマネさん、鋭いですね。
実は令和2年4月7日~5月25日に第1回の緊急事態宣言が発令されたのです。
第1回目の緊急事態宣言では、介護サービス事業所も慎重な対応をとりました。
特にデイサービスでは営業自粛をする事業所もあり、丸1ヶ月デイサービスに通えない利用者さんもいました。
それにより、デイサービスのみの利用者さんはサービスの利用実績がゼロとなり、居宅介護支援費を請求できないケースが多発しました。

この時期は本当に危機感を抱きました…。
平均売上高は558,426円
独立(平成27年7月)してから現在(令和4年11月)までの月別の平均売上は558,426円です。

ヒトケアさんは毎月の売上目標は設定しているのですか?

私は月55万円を売上目標にしています。
これまでの経験から、月55万円程度の売上(業務量)が心にゆとりを持って働けるラインだと感じています。
最高売上高は636,960円

最高売上高は令和3年10月の636,960円ですね。

これまでの期間で、ひと月の売上が60万円を超えた月は15回あります。
売上が60万の大台に達したときは達成感があります。
一方で身を削るように働いている感覚もあり、数字を追い求めることは健全ではないと感じています…。

何事も「ほどほど」が大事ということですね。
独立型居宅介護支援事業所の固定費について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
収入の内訳を解説

居宅介護支援事業所の収入源は大きく分けて3つあります。
- 介護報酬(要介護)
- 介護報酬(要支援)
- 認定調査委託料

3つの収入の内訳はどのようになっていますか?

令和3年度の3つの収入の内訳は以下のとおりです。

介護報酬(要介護)
令和3年度の「要介護」の介護報酬は6,295,284円でした。
売上全体の89.4%にあたります。
年間の件数は464件で、ひと月の平均件数38.7件でした。

ひと月の担当件数38~39件は、なかなかハードですね…。

担当件数35件を超えてくると辛くなってきますね…。
介護報酬(要支援)
令和3年度の「要支援」の介護報酬は417,742円でした。
売上全体の5.9%にあたります。
年間の件数は85件で、ひと月の平均件数7.1件でした。

「要支援」のひと月の平均件数は7.1件ですか。
「要介護」の担当件数(38.7件)比べると、圧倒的に少ないですね。

要支援の介護報酬を考えると、担当件数が増え過ぎるのは経営的にはマイナスになってしまいます。
とはいえ、地域包括支援センターとの関係性も考慮すると、ひと月7~8件の担当件数が妥当だと思います。
認定調査委託料
令和3年度の認定調査委託料は316,800円でした。
売上全体の4.5%にあたります。
年間の件数は72件で、ひと月の平均は6件でした。

私の事業所では認定調査はほとんど受けていません。

歩合制などで給料に反映されなければ、認定調査を受けるメリットは少ないですよね(私も雇われケアマネの頃は月2~3件しか認定調査をしていませんでした)。
認定調査を積極的に受けるようになったのは独立開業してからです。
認定調査業務を効率化できる「認定調査入力シート」は以下の記事からダウンロード可能です。
その他の収入

令和3年度の売上高の内訳の「その他」として10,000円の収入がありますね?

その収入は、地域活動を通じて知り合った某企業から「高齢者の見守りサービス」の実証実験に協力した時の謝礼です。
その他の収入では、過去に
- 母校の専門学校での非常勤講師
- 地域のケアマネ協会主催による勉強会の講師
などによる臨時収入もありました。
一人ケアマネは組織のルールに縛られない身軽さがあります。
介護報酬だけにとらわれない働き方を見つけていくことが、一人ケアマネの生き残る道です。
まとめ:一人ケアマネに必要なのは「立ち止まる勇気」

今回は「一人ケアマネのリアルな収入」をテーマに、私自身の7年5ヶ月の月別売上表と収入の内訳(令和3年度)を公開しました。
月別売上表の要点は以下のとおりです。
- 前事業所の担当ケースを引き継いで開業したことで1年目から安定した収入が得られた
- 新型コロナウイルスの緊急事態宣言(1回目)の影響により、令和2年4~5月の売上が約10%減少した。
- 平均売上高は558,426円
- 最高売上高は636,960円
令和3年度の収入の内訳は以下のとおりです。
- 総売上高:7,039,826円
- 介護報酬(要介護):6,295,284円※売上全体の89.4%
- 介護報酬(要支援):417,742円※売上全体の5.9%
- 認定調査委託料:316,800円※売上全体の4.5%
- その他の収入:10,000円※「見守りサービス」実証実験協力の謝礼

一人ケアマネ事業所でもこれだけの収入を得ることができるのですね!
独立に向けて希望が持てました。

独立に向けて前向きになれて良かったです。
最後に一人ケアマネ事業所を運営するうえで、私が大切にしている「立ち止まる勇気」についてお伝えします。
「独立後は売上を気にせずに、ゆっくり働いていこう」
独立の準備をしていた頃はそう思っていました。
ところが、実際に独立してからは「多少無理をしてでも売上を伸ばさないと…」と、焦燥感に駆られながら仕事をするようになったのです。
なぜ、独立前に思い描いていた働き方と逆の状況に陥ってしまったのか。
その理由は2つあることに気付きました。
- 働いた分だけ収入が増えるため、売上高という数字にとらわれてしまう
- 会社(法人)という後ろ盾がなくなり 「自分が働かなければ生活ができなくなる」という危機感が芽生えた。
その2つの要因により、車でいえばアクセルペダルを踏み続けるような運転(働き方)をしてしまったのです。
その状況が続くと、いつ自分の心と体を壊してしまうか分かりません。
だからこそ、一人ケアマネは自らブレーキを踏む「立ち止まる勇気」が必要なのです。※これが本当に難しいことを私自身が痛感しています…。
そして、売上至上主義から脱却することで「時間」が持てるようになります。
その時間を次のステージに進むための準備にあてるのです。
そうすることで将来に対する不安を希望に変えることができると私は信じています。

私も独立をしたら「立ち止まる勇気」を持ちつつ、事業所運営をしたいと思います!

これからも独立を目指すケアマネさんを応援しています!
当サイトで販売しているテンプレートの購入方法は、以下の記事で解説しています。
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