こんにちは。居宅介護支援事業所で一人ケアマネをしているヒトケア(@hito_care)です。
居宅介護支援事業所の独立を考えています。
人を雇わずに一人でやっていきたいのですが、独立後の想像がつきません。
居宅介護支援事業所の独立を考えていても、その後の自分の姿がイメージできないと一歩を踏み出すのは難しいですよね?
そこで今回は独立型居宅介護支援事業所における一人ケアマネのメリット、デメリットを解説します。
私は2015年から独立型一人ケアマネ事業所を運営しています。
はじめに結論からお伝えします。
一人ケアマネ事業所のメリット、デメリットは以下のとおりです。
この記事を読んだら独立後のイメージが具体的に持てそうです!
これから居宅介護支援事業所を立ち上げるケアマネさんは、以下の記事もご覧ください。
- 【何から始める?】ケアマネが居宅介護支援事業所を立ち上げるまでの流れを知ろう
- 【ケアマネ独立】居宅介護支援事業所の設備基準(専用区画・必要な設備及び備品)について解説!
- ケアマネ独立開業で失敗しないために押さえておきたい5つのポイント
独立型一人ケアマネ事業所の5つのメリット
独立型の一人ケアマネ事業所には、どんなメリットがあるのでしょうか?
まずは独立型一人ケアマネ事業所のメリットを5つ紹介します!
①自由な働き方ができる
雇われケアマネであれば、当然、会社の就業規則に従う必要があります。
一方、独立をすれば、
- 勤務時間
- 休日
- 休憩時間
等をある程度自由に設定できます。
また、設備基準を満たせば自宅での開業も可能なため、通勤時間もなくなります。
満員電車に揺られて通勤しなくても良くなるんですね!
②組織の意思決定が早い
法人に所属していると、さまざまな人達の意見を聞きながら合意形成を図り、組織の意思決定に至ります。
組織が大きいほど意思決定に時間が掛かりますね。
一方、独立型の一人ケアマネ事業所の場合、
自分の意思決定=組織の意思決定
となるため、自分がやりたいことを即座に実行することができます。
自由な発想と行動力で新しい取り組みにチャレンジしていきましょう!
③職場の人間関係に悩まされない
仕事をしていて一番の悩みは職場の人間関係ではないでしょうか。
そりの合わない上司と一緒に働くのが辛すぎます…。
独立型の一人ケアマネ事業所であれば職場には自分一人しかいませんので、職場内の人間関係の悩みからは開放されます。
あの苦手な上司と顔と顔を合わせる必要がなくなります!
④働いた分だけ収入が増える
組織に所属していると、歩合制でない限りは担当件数が増えても給料が上がるわけではありません。
自分で独立開業した場合も毎月の固定給を設定するため、一年間は変えられません。
ただし、多くの担当件数を持てば法人(事業所)の収入は増えていきますので、働きがいがあります。
一人社長と言えど法人と個人の財布は別ですが、経費にできるものも多くあります。
独立型一人ケアマネの多様な働き方について知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
⑤公正中立な支援ができる
雇われケアマネに共通する悩みの一つとして、
「法人側から併設サービスの利用を求められる」
があります。
利用者さんにとって本当に必要なサービスや事業所を紹介したい
と、考えるケアマネさんほど利用者と法人との間でジレンマに陥るのです。
私も雇われケアマネの頃はこのジレンマに悩まされました…。
その点、独立型の一人ケアマネであれば併設サービスに忖度するような状況は発生しません。
それにより利用者本位の公正中立な支援を実現できます。
独立型一人ケアマネ事業所の5つのデメリット
何だか独立型の一人ケアマネ事業所って、ケアマネにとって理想の形ですね!
早く独立したくなってきました!
ここまでの内容だけですと「独立型一人ケアマネ事業所最高!」となりますよね。
ただ、一人ケアマネ事業所ならではのデメリットも残念ながら存在します…。
ここからは私が独立型一人ケアマネ事業所を7年以上経験する中で感じているデメリットを5つ紹介します。
①自分が倒れたら事業所が回らなくなる
当然ながら一人ケアマネ事業所で働くケアマネは自分のみです。
万が一、自分が病気や怪我で仕事が続けられなくなった時、事業所内で代わりになる人はいません。
病気や怪我などにより業務の継続が困難になると、最悪の場合、担当利用者さんを他事業所にケアマネに引き継いでもらわなければなりません。
また、イチから新規で担当件数を増やしていくのは経済的にも精神的にも負担が大きすぎます…。
そのような状況に陥らないように、日頃から病気や怪我には十分に気をつけていきましょう。
②本業以外でやることが多い
雇われケアマネの頃は勤怠管理業務や会計業務などのいわゆるバックオフィス業務は事務員の方に任せすることが出来ました。
ところが、独立型一人ケアマネ事業所の場合はそうはいきません。
時にはケアマネ業務と並行しながら、不慣れなバックオフィス業務もこなさなければなりません。
本業以外の業務に時間を割かれすぎないよう、外注できる業務にコストを掛けるのも一つです。
たとえば経理業務であれば税理士に任せることで効率化を図れます。
ただし、税理士に経理業務を丸投げすると、自分の会社の経営状況が分からなくなってしまいます。
税理士に丸投げするのではなく、経理業務を共に行うスタンスでいたほうが良いでしょう。
帳簿の入力や会社の経営状況を把握するうえで、簿記の知識はとても役立ちます。
私も簿記3級の資格を持っています!
③身近に相談できる人がいない
先ほど、独立型一人ケアマネ事業所は「職場の人間関係に悩まされない」と、メリットをお伝えしましたが、職場の人間関係が存在しないことは時としてデメリットにもなります。
たとえば、自分が困難ケースを抱えている時、事業所内に同僚のケアマネがいれば対応方法を一緒に考えたり、愚痴を聞いてもらえることもあるでしょう。
それが一人ケアマネの場合はできないのです。
ケアマネの抱える悩みを共感してもらえるのは、他でもないケアマネなのです。
事業所内に相談できるケアマネが存在しないからこそ、地域のケアマネさん達と気軽に相談し合える関係性を築いていきましょう。
私は定期的に地域のケアマネさん達とZoomで座談会を開催しています!
④収入が不安定
独立型一人ケアマネ事業所のメリットとして「働いた分だけ収入が増える」と挙げました。
それは逆の見方をすると収入が下がるリスクも抱えています。
つまり収入が不安定なのです。
独立型一人ケアマネ事業所である私の場合、毎月の売上高は多い時と少ない時では10万円以上の差が出ることがあります。
利用者さんの契約終了や入院などが重なると一時的に収入が下がることがあります。
それらを想定しながら、常に一定の担当件数を持ち続けなければ収入を維持できないプレッシャーがあります。
独立型一人ケアマネ事業所ってハイリスクハイリターンですね…。
現在の担当件数だけでなく、2~3ヶ月先の担当件数までを予測して新規受入の調整をしていきましょう。
そうすれば、売上が極端に下がってしまうことも防げます。
⑤将来への不安が大きい
介護ニュースサイトJOINTの2022年8月1日の記事(居宅介護支援の事業所数が4年連続で減少 中規模化・大規模化、緩やかに進む)によると、居宅介護支援の事業所数は2018年をピークに4年連続で減少しているとのことです。
その背景には、居宅介護支援事業所の中規模化・大規模化がゆるやかに進んでいる状況があるとみられています。
一人ケアマネ事業所はこの先も大丈夫なのでしょうか…?
将来への不安が大きくなるのもよく分かります。
独立した一人ケアマネは将来への不安や危機感を原動力として、介護報酬だけに依存しない働き方を模索する必要があります。
自由な働き方ができる一人ケアマネだからこそ、自分の行動次第で未来を切り開いていけます!
結論:やっぱり独立型一人ケアマネ事業所には魅力がある
今回は独立型一人ケアマネの事業所のメリット、デメリットを解説しました。
やっぱり独立型一人ケアマネ事業所にもメリット、デメリットが存在するわけですね。
メリットとデメリットは表裏一体です。
同じ物事でも視点によってメリットにもデメリットにもなります。
ただ、独立型一人ケアマネ事業所を7年以上続けている私の私の意見としては、
「やっぱり独立型一人ケアマネ事業所には魅力がある」
ということです。
たしかに困難ケースを一人で抱え込むことも、将来の不安を感じることもあるのは事実です。
それでも組織にしばられずに自由な働き方やケアマネとして公正中立な支援ができている現状は、独立型一人ケアマネ事業所だからこそ実現できていると感じています。
私の周りで独立している一人ケアマネさんもいきいきと仕事をされていますよ!
一人でポツンを仕事をしていると、時々、孤独を感じることもあります。
ただ、事業所の中では一人であっても地域の中では一人ではありません。
独立を考えるケアマネさんは、ぜひ今のうちから積極的に地域のケアマネさんとの交流を図り、ケアマネ同士のネットワークを築いていきましょう。
独立に向けて前向きな気持ちになれました!
地域で独立している先輩ケアマネさんにも話を訊いてみます!
前向きな気持ちになれて何よりです!
これからも独立を目指すケアマネさんを応援します!
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